気まぐれエッセイ@メキシコ

不定期に適当な文章をつづっていきます(現在バヨ中心)

コントラバスと、カール君の駒倒れ!

 おととい(木)、隣町の工房にスズちゃんを預けに行って、ダンナは2年ぶりのアレルギー科医との面談をすませ、そのあと日本人の友人と会って歓談して帰ってきたんですが。

 スズちゃんはもうおなじみの工房さん、見せて預けて、預かり証をもらって、じゃあ3日に来ますので~、でおしまい。唯一びっくりしたのが、店先にでーん!と置かれてたコントラバスで、ネックの付け根部分が20度くらい前に傾いちゃって、はめ込まれてた部分の白木が見えるほど。うわああ、と表板を見たら、幸いにも、パフリング*1のところで損傷は食い止められて、それより内側の表板は湾曲するだけで済んでいました。これなら修理すればまあ問題なく使えそうかな。おじさん、これは今朝持ち込まれたばっかでねえ、と言ってました。

 側板のところに電気系の接続部分があって、エレキで増幅とかできるタイプみたいってのと、コントラバスをこんなに身近に見るのは初めてで、やっぱでかいな~!てのと、弦のぶっとさにびっくり。馬頭琴の弦も太いと思ってたけど、同じくらいかもっとか? 

 ズュースキントの『コントラバス』、ドイツにいるころ読んで、ちょうど劇場でやってたので、それを見にも行ったけど、舞台の上のコントラバスはやはり遠くて、そんなにじっくり見ることなかったです。

 

 工房のおじさん、カール君のことももちろん覚えてて、もう一本のバヨはどう?と訊いてました。問題なく使えてます~(弦切れかけだけどなッ!)と言っておいたんですが、やっぱスズちゃんとぜんぜん音が違う(少なくとも弾いてる私の耳には)ので、それが気になって練習に身が入らない……。言い訳かなあ、慣れるためにせっせと弾くべきなんだろうけど。

 でもまあ、隣町に行った日はさすがに練習は無理だったけど、昨日今日と普通に練習はしてます。ネックの形が微妙に違うみたいで、ビブラートするときほぼ親指だけで支えなきゃいけないのに、ずり落ちやすいのが難点。でも、スズちゃんではよほど気をつけないと弓が当たっちゃったりしてたところが、カール君では一度も問題なかったり。

 

 そんなこんなしながら、まあ練習してるんですが、今日、練習のほぼ終わるころに、ふと気になって駒の角度をチェックしてみたら、だいぶ指板のほうに傾いてる! 直そうとしたら、ぎゃあ! ばたんと倒れてしまった!!😱

 指を添えていたので、駒が表板を直撃とかはなかったですが、魂柱が倒れたら絶体絶命。そのまま振動を与えないようにそうっと、片手を伸ばして弦を全部緩め、落ち着け落ち着け、そもそもこのカール君は最初、駒が立ってない状態で買ってきて自分で立てたんだから、と言い聞かせ。

 何とか無事に(たぶん)立てなおして、調弦も済ませました(調弦するとまた駒の角度が狂ってくる、駒ったちゃん……あ、違った、困ったちゃん)。ヤバいA線も、どうにか無事。

 まったく、予備の楽器まで故障させてたら元も子もありませんて……。

 

 カール君、調整してもらったときに気付いてはいたんですが、駒のヘッド部分が分厚いんです。たぶん、弦が指板から離れすぎているのを直すために、駒の頭を削ったんじゃないかと思うんですが、そのとき厚みはまったくいじらなかったのかな。弦が乗ってる部分を上から見ると、1ミリ以上の厚みがあって、だから調弦で引っ張られやすいんじゃないかと。

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 スズちゃんの駒に比べると、ずいぶん分厚いというか、てっぺんが平らだなあという印象なんですが、こんなもんなのかな。調べてみると、厚さはこれくらい(1.2~1.5ミリ)が標準みたいですしね。そしてもちろん、楽器によっても合う駒の形や厚さは違ってくるし。

 

 とにかくカール君はとりあえず無事、で、このあと弾いてみたら、あれ? なんか虚ろな響きだったのがそうでもなくなってる? それとも今日はそこそこ練習した直後で、耳が慣れちゃってるだけ? 駒の角度で音が変わるのは、大いにありうるので、少しマシになったかもしれません。明日の練習始めでどのくらい違和感があるか、ちょっと楽しみです。

 

 にしても、ブログ記事書きたいがために、いろいろ事件起こしてる!?って思われそうなほど(断じてそんなことはないですが!!)、次々と起こるなあ……w

 

 

 

 

*1:楽器胴体の縁取りをしている黒い二重線。安物だとただ描いたもののこともあるらしいけど、ちゃんとした楽器なら溝を掘って別の木材を埋め込んであって、万が一楽器をぶつけて板にひびが入っても、そこで割れが食い止められるようになってるとか