気まぐれエッセイ@メキシコ

不定期に適当な文章をつづっていきます(現在バヨ中心)

世の中にはいろんな楽器があるもんだ 楽器の話その1

 すっかり不定期になってますが、メリークリスマスです。日本では24日のクリスマスイブがメインみたいですが、本来のクリスマスは25日、ドイツでは26日まで祝日だったので、気分的にはやっぱり今日(メキシコ時間で25日)がクリスマス。26日はメキシコは平日だけどね。そして、クリスマスだからって、大したことは何にもしないんだけどw クリスマスツリーだって、猫たちにやられるから今年は出しもしなかったしな……。

 

 さて、「動物の飼育が好き」にもいろんなパターンがあるように、「音楽が好き」にもいろいろある。私は、音感は大したことないけど、歌うのは好き、聴くのも種類によるけどかなり好き、そして音を出すのが好き。この最後のは、どうなんでしょ、どのくらいマイナーなのか……。楽器をやりたい、うまくももちろんなりたいんだけど、でも単音でもいいから、きれいな音、気持ちいい音を出すだけでけっこう満足w

 これ、もしかして学校で習うリコーダー以外の楽器で初めて自分からやったのがパーカッションだったせいか!? なぜパーカッションかというと、神様のいたずらとしか思えない偶然の重なりから友人になった高校時代の腐れ縁のYK氏が、当時トランペットをやっててブラバンに入って、その日はミーティングだけだから(一緒に帰るために)待ってて、と言われて、うっかりくっついていったら、

部長が「君、何の楽器やるの!?」

「え、やりません」

「いや、やろうよ、何でもいいから、どのパートも人足りてないから!」

「楽譜読めないので楽器できません」

「じゃあパーカッションね、おーーーい、M(パーカスの先輩)、これお前の後輩な!」

 で、え? え? とおたおたしてるうちに入部が決まっていたという……。

 何しろなーんも(いや、小学生のころ祖母の要望でお琴ならちっとやってたが)楽器をやったことのない私に、先輩はとてもとても苦労していたけど、まあそのブラバンは全体に(うまい人ももちろんいたけど)よろよろだったので、私でもどうにか放り出されずに青春時代をどんどこ太鼓叩いて過ごしたというわけで。

 そしてパーカッション(打楽器)というのは、楽器の数をこなす。楽譜読めなくてもいいなんてのは真っ赤なウソで、シロフォンビブラフォンならがっつり楽譜だし。ティンパニ、大太鼓、ドラムセットなんぞの大物から、トライアングルやら鈴やらの小物まで、音さえ出れば楽器になる。一度なんか、鉦が必要だったけど備品になかったので、練習室になっていた物理学実験室の床の電線を収納する溝の金属製の蓋をはがして使ったことも。高低2種類いるんですけど、と言ったら、あーここに短いのある! とかって誰かがもう1枚はがしてきてくれたりね。

 ちなみに、私が先輩からうまいねと褒められた楽器は、合わせシンバルだった。おもちゃのおサルがしゃんしゃん打ち鳴らしてるアレ。でも実物はでかくて重くて、最初は長時間持ち上げているのも大変な代物だった。だんだん鍛えられて、平気になったけど。あれも、打ち合わせれば音は出るんだけど、きれいに響かせてそれを前に押し出す。その合わせ方には、やっぱりコツがある。私は褒められたけど、一度だけ失敗したことがあって、幸い本番じゃなく練習(でも総合わせ)のときだった。いつもどおり、左右のシンバルをちょっとずらして打ち合わせたはずが、なぜかピッタリ合わさってしまったらしく、しかも打ち合わせた勢いで中の空気が抜けて、ほぼ真空状態になった2枚のシンバルが吸い付いてしまって離れず、え? と思ったとき、ぼすっと間の抜けた音を立てて分裂した。シンバルの音はもちろん鳴らずw 何しろあのシンバルはたいてい、クライマックスで華やかに鳴るべきものだから、指揮者がずっこけましたけどね。

 

 とにかくそういうわけで、音を出すのが好き。打楽器は、民族楽器でもいろいろ面白いのがあるから、そういうのでいろいろ手に入れたのもあり、おいおい紹介していこうと思ってますが。

 メロディ楽器ももちろんやりたいので、あれやこれや手を出しては虻蜂取らず、二兎を追うものどころか3兎4兎、もっとかも? そこらの楽器に関してもいろいろと書きたい話はあるんだけど、今日はちょっと先を急ぎます。

 私が持ってる、いちばんまともな楽器は、ギターバイオリン。で、今年半ばに友人が電子ピアノを買って「合奏しようよ~」と言い出したのをきっかけに、この両方をまさに虻蜂でやってた。ギターは昔から独学で、簡単なコードとアルペジオくらい。バイオリンはメキシコに来て割とすぐのころにやり始めて、先生についてたけど、その先生もバイオリニストではなかったので、いろいろと変な癖がついたりして苦労した(というか今もしてる)。隣町のバイオリニストの先生に2回くらい指導を受けたりもしたけど、片道3時間のところなので、続かず。その後引っ越して町の郊外になったこともあって、あとは自分で気の向いたときにテキトーに弾くだけ。というかもう10年くらいほったらかしてた。

 ギターは、音が小さいので近所迷惑考えずに弾ける、音を取るのもそんなに難しくないというメリットはあるけど、ネックが太いので手が小さい私には厳しいところがある。バイオリンはネックが細いのでその点楽なんだが、人さまに迷惑……。それに独学でできる楽器ではないよねやっぱ。まあそれでも、今ならネットでいろいろ教えてくれる動画とかもあるから、どちらとも決めかねて(どっちも好きなんだよなあ)両方やってた。

 そしてこのクリスマス、友人たちが私へのプレゼントが難しい(アクセサリーとか服とか興味なし、本をプレゼントすればもう持ってるとか言われるし)、ほしいもののリストをくれ、と言い出した。うーん、実際ほしいものなんてそんなにないんだよね(本以外は、でも本は友人たちもメキシコ在住だから難しい)。ほしいものって、そうだ、ギターのための踏み台とか。楽譜立ては邪魔になるからいらないかな、メトロノームもネットで足りてるし~などなど、楽器周りにヒントがありそうな気がしてそんなことを言ってた。

 そしたら友人たち、「ごめん、希望のリストにまったく沿ってないもの買っちゃった」とか言う。そーか、そんなら踏み台は自分で買うわw 

 

 ところでその友人たちの一人、ピアノを買ったほうのSが急に、ウクレレほしいとか言い出した。いやごめん、もう遅いわ、てか予算オーバーやろそれ! あんたの希望リストに沿ってすでにプレゼント買っちゃったし諦めて、と言ってたんだが、持つべきは金持ちの心優しき友。共通の某友人がSにウクレレを買ってくれたそうで、うっきうきで報告が。うわーーーー見せて見せて! 触らして!と家に押しかけてみた。

 あれ? ウクレレってこんなんだっけ?

 

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 ネットからの画像ですいません。ギターを小さく縮めた形で、ただし弦が6本の代わりに4本。へえー! で、弾けるん? と訊いたら、調弦の仕方も知らないとw 私も知らんわ、とネットで調べてびっくり。

 ギターもバイオリンも、その他ほとんどの弦楽器は、向かって右のほうほど弦が細くて高音で、左が太くて低音。そう思い込んでいた。が。

 ウクレレはなんと、左から「ソドミラ」。これじゃわからんと思うので、またまた無断拝借画像で。

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 音の順に並んでない! なんて斬新な……。メロディ弾きたいとき、混乱しないのかな……? それともウクレレってクラシックギター的な弾き方はしない楽器?

 とりあえず友人Sは頑張って(ピアノとフルートをやっていたというが、ギター類に関しては1フレット=半音ということすら知らなかった、でも基礎があるから飲み込みは早い様子)コード覚えて、すでにクリスマスソングの弾き語りなんかやっちゃってる。ギターより小さいので押さえやすそうだし、弦の数も少ないからとっつきやすいかもね~。

 

 さてさて、クリスマス当日、てかイブにみんなで集まってプレゼント交換したわけですが。私がもらったものは……これ。猫たち、やめてやめてやめてッッッ!!!

 

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 ええええーーー! これ以上(実は最近、ケーナもやり始めてた。これはまたいずれ書きます)楽器増やしてどうすんねんーーーー! と言いつつも、音出すのが大好きな私は、もう手放せない。パーティも半ばそそくさと帰ってきたw

 これです。

 

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 ボディの右上に載せてるのはピックね。

 さて、これは何でしょう? 最初、マンドリンって言われた。あーマンドリンか、と思った。弦は8本、2本ずつセットで同じ音なので、4コース(というらしい)。確かにマンドリン。でもね。

 マンドリンって後ろが丸くなかったっけ。

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 ボディの形も違うけど、それはまあいろいろバリエーションあるのかもだし(というか基本、ウクレレのチューニングも含めて、すべてにはバリエーションがあってここに書いてることはほんの基本的な初歩の初歩の上っ面です、ご了承ください)、でも形、やっぱ違うよね。弦の数は一緒だけど。

 で、いろいろ読んでいたら、イタリア発祥のマンドリンから、米国で生まれたフラットマンドリンというのがあるという。あ、それだ! と思ったんだけど、こちらは、

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 裏は確かに平たいんだけど、サウンドホールがバイオリンふうにf字孔になってるのだって。

 私がもらったのは、正確にはバンドリン(Bandolim)というものだそうな。スペイン・ポルトガルでギターから発祥した楽器とのことで、マンドリンとは別系統? 弦の数やチューニングは同じなのにねえ。そして、南米(メキシコは北米だけど含む?)ではマンドリンと言うとたいていバンドリンのことなんだと。

 

 マンドリンだかバンドリンだか、名前はともかく、演奏とかはマンドリンに準ずるようなので、チューニングをば。いや、その前に。

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 もらったときの私の楽器、糸巻のとこが、こんななってた(`ε´) 弦張ったやつ、誰だ! ちょっと出てこい! マンドリンもバンドリンもさっぱり知らない私でも、この弦の付け方が間違ってるのはわかる。右半分はまあいい(いちばん右(下)のがほどけかけているのは大目に見る)。だけど左半分が、4本、上から下まで逆だよこれ! こんな弦が絡まった状態で調弦するのはあまりに怖いので、家に帰って一時間近くかけて(いったん巻いた弦は癖がついてて扱いにくいことこの上なし)4本、巻きなおした。私も完璧とはいかないが、これよりはだいぶマシに。

 

 それからいろいろネットで調べて、チューニングは、なんと! バイオリンと一緒と判明。ウクレレと一緒じゃなくてよかったw

 左(低いほう)から順に、ソレラミ(GDAE)。ということは、バイオリンで指遣いを覚えた曲はマンドリン(バンドリン)でもほぼ弾けるってことか! ……まあ弦が2本あってスチールでめっちゃ指に食い込むとかは別として。左手の指用にもピック(プラ製指サックみたいなの)ほしい……

 

 最初、ギターと同じに1フレットあたりに指一本のつもりで弾こうとしたら、なんしろ小さいので、指がぶつかるw あ、そうか、バイオリンと同じ指遣いにすればいいんだ。おもしれぇーーー、まるでギターとバイオリンのあいの子。バンドリン。バイオリンと二文字しか違わないしw

 

 で、簡単ではないですw 弦2本ちゃんと押さえるの至難の業。ピックも持つの初めてで持ち方からしてわからん(ギターはずっとクラシック使ってたのでピックなし)。でも、いろいろ音を出していると、クラシックギターと同じで12フレット目がちょうど弦の長さの半分で1オクターブ。

 ……と、ここまで発見して、あれ? 音狂ってる……。チューナーで確認すると、7フレット目くらいまではどうにか音が合ってるんだけど、8フレット目ではもうだいぶずれが。なんでや。やっぱそんな上等なもんじゃないとこの程度の作りなのかなあ?(友人たちにケチをつけるつもりじゃなくて、楽器なんて上はいくらでもあるし、初心者向けが私には最適なのは間違いない) どうせこんな下のほうまで弾かないからいいか。……と思いつつ、やっぱり音域が狭められるのが残念で、ネットであれこれ調べてた。

 

 そうするうちに、ふとある事実を知った。マンドリン(以下バンドリンもマンドリンに統一します)のブリッジって糊付けされてない!?

 ブリッジは、ここの部分(またも無断拝借画像しつれい、しかもちょっと加工(色変えました))。下から二番目ね。

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 弦が乗っかって、弦の長さを決める、下の部分(上の部分は「ナット」と書かれている部分)。うん、バイオリンでも確かにこのブリッジ(駒)は固定されていないので、弦を総とっかえするとき全部いっぺんに外すのは禁忌。駒だけじゃなく、内部に立っている魂柱(文字通り楽器の魂にも等しい、わずかな位置の差で音色がまったく変わる小さな円柱)もずれたり倒れたりして大変なことになる。だけど、ギターではブリッジは固定されているし、私のマンドリンの弦を付け替えたときも、外すのは左半分だけだから大丈夫と思ってた……。

 が、思い返してみれば、外した弦がぷらんぷらんビヨンビヨンしてるもんだから、猫たちがじゃれついてきてた……。あのときに猫パンチとそれを防ぐ私との攻防戦で、ブリッジがずれたのか!!?? 上に乗ってる白い部品はともかく、その下の木製のベースはくっついているものとばかり……。

 というわけで、今日またたっぷり時間をかけて、ブリッジの位置を調整してみた。何とか、何とかひどく音が外れない程度に直せたと思う。ふひぃ~~~~。

 

 バイオリンやギターほどのお値段のものではないとしても、このマンドリン、安物だったらプラスチック製のとかもあるところ、これはすべて木製だし、糸巻の金具を見てもけっこういい作り。楽器本体も、粗はあるものの、しっかり作られている気がする。何より、音がいい。弦もいいものを使っているのか、その辺は私にはわからないけど、スチール弦の響きもいいなあと思わせてくれる、鋭く澄んだ音色で、しかもかなり残響が続く。これ聞いてるだけでも、しあわせ~~~♡

 唯一、注文したいことがあると言えば、いろんなマンドリンの画像を見ていると、2本の同音弦がもっと接近している楽器もけっこうある。ぱっと見4本に見えるくらいのも。私のはちょっと、どっちかというと8本に見えるw もう少し2本ずつくっついてくれてたら、左手も押さえやすいし、右でも弾きやすいんだけどなあ……。上下のピースさえ作り直せばできないことはないけど、これ以上いじるのはやめて、練習に精を出すことにします。

 

 ちょっと、テールピース(上記の各部名称では「アームカバー」となっているけど、私のは弦の根元のみを覆う金属製)がのっぺりとしてて寂しいので、シール貼ってみたw

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 ついでに、フレットも細かくてちょっとわかりにくいので、第5フレットに、

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 もう一匹。もっと上達したら、第7フレットと第10フレットあたりにつけてもいいかな♪ ちなみに、1オクターブ(弦の半分)の12フレット目はネックより下なので、シール貼れません。

 

 しかしこの楽器、メーカー名がまったくどこにも、一文字も書いてない。製造者ラベルもない。あまりの潔さに笑っちゃう。無印良品? (たぶん工房品のラベル落ちと推測。私のギターも、ラベルちゃんとついてるから製作者わかってるけど、それがなかったらどこにも何のマークもないもんな)

 

 ここまで書いたついでに、もう少しギターの話を。

 私、最近まで知らなかったんだけど、フォークギター(いわゆるアコギ、アコースティックギターだけど、私にとってはクラシックも「エレキじゃない=アコースティック」なので、あえてこの名称で)ってクラシックギターと決定的な違いがあるって。弦の種類とか、胴体の形とか、ピックガードの有無とかは知ってたんだけど、私にとって衝撃的とも思える違い。

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 私の使い慣れているクラシックギター(右)は、胴体の上部がネックと交差するところが第12フレット、つまり1オクターブなんだけど、フォークではそうじゃないってこと! すいません、こんなことも知らなくて。

 その代わりに(かどうか知らないけどたぶん)フォークではフレットにマークがついてる。これいいなー、クラシックにもほしいな。てか自分でつけてたけど、最近取りました。なくてもまあまあ弾けるようになってきたし、てか、なりたいし。で、フォークでは12フレット目にマークが二つ付いているので、ここが1オクターブ? 触ったことがないので、未確認。

 

 ところでところで。

 今日、私のマンドリンのブリッジを調整したところ、どうも不思議なことになった。つまり、弦の長さを規定するてっぺんの「ナット」と、「フレット」は位置が固定されているわけで。とすれば、ブリッジの位置は、理論的には、ナットから第12フレット下までの距離を測って、第12フレットから同じ長さを取ったところにブリッジを置けば、ちょうど半分=1オクターブになるはず。そしてそれは、第1弦(右の細いほう)でも第4弦(左の低音弦)でも、ナットとフレットが平行であれば、まったく同じ長さのはず(音の高さは弦の太さと張力で決まるので)。これは純粋に物理的な話で、絶対だと思ってた(ちょっとわかりにくいので、頑張って図解してみました。下参照してください)。

 でも、今日、いろいろやってブリッジの位置を探り求めているあいだ、長さ測ってたんだけど……。違うんよ。ちょうど真ん中に来なくても1オクターブなの。チューナーが純正律じゃなくて平均律だから? ってわけはないよね、それ以前の問題。なんでだ!?

 それに、今気付いた。上に借用したアコギの写真。左のフォークギターのブリッジ(サドルというらしい)も、斜めってる……。そう、私のマンドリンもこうなってる。なぜだ!? なぜなのだ!!??

 マンドリンで言うと、G線(いちばん太いやつ)の上半分は17cmくらい、下半分は18.5cmくらいで、1オクターブになっている。1.5cmて、誤差大きすぎない!? 弦の材質とか、引っ張られ具合とか、それとも私が気付いていない何かがあるのか?

 誰か、教えてください。

 

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 追記で図解。書き方へたくそでごめんなさい。

 まず、振動する弦の長さがちょうど半分になったら、それを倍音と言って、1オクターブ上の音になる、というのは物理現象(というかそう定義されている)なので、その辺詳しくは検索してください。ある弦が、一定の長さで一定の張力で張られていて、それが「ド」の音だったとすると、その弦のちょうど真ん中を押さえて(=長さを半分にして)その半分の弦を鳴らすと、それは1オクターブ上の「ド」になるわけです。

 

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 さっきの写真を拝借して書き込んでみた。開放弦(まったく押さえない状態での弦)の長さは、ナットからブリッジまで、これを2Aの長さとする。そうすると、クラシックギターではちょうど12フレット目が真ん中、それより上の長さも、下の長さも等しいAになるように、作られているわけです。6本の弦、すべて同じ。だから、クラシックギターの向かって左端の弦を正しく調律すると「ミ」で、第12フレットを押さえて鳴らすと、それより1オクターブ上の「ミ」になる。その隣の弦は「ラ」なんだけど、12フレット目を押さえて鳴らすと、1オクターブ上の「ラ」になる。以下同文。

 ところが、フォークギターやマンドリンの場合、左側の図を見てください。同じように、ナットから12フレット目と、そこからブリッジまでが同じ長さになるはずなのに、ブリッジが斜めっているために右と左で長さが違う。いや、そもそも左に書いた、上のAと下のAも長さが実は違ったりする。

 でも、開放弦の長さ2Aのときに「ミ」の音を出す弦を、半分じゃなくそれより1.5cmも上や下に分割して(つまり弦のちょうど真ん中じゃないところに第12フレットが来ていてそこを押さえて)、それでも1オクターブ上の「ミ」になるのはなぜか?

 

 逆に、私のマンドリンが、ブリッジずれた! となった場合(フォークはどうなってるのか知らないけど、クラシックギターではブリッジは固定されていて、位置がずれることはないです)、ナットとフレットは固定されている、すなわち、上のAが何センチかは決まっているわけで、そいじゃブリッジはそこからさらにAの長さ分だけ下に置けば、ちょうどになるはず……と思ったのに、そうなってない。

 何か、私の知らない物理法則がさらに働いているのか!? ということです……。