気まぐれエッセイ@メキシコ

不定期に適当な文章をつづっていきます(現在バヨ中心)

マックスくんにカールくんを進呈

 セカンドの眼鏡男子、とうとう名前訊きました。やっぱマックスだって。マキシミリアンだけど、マックス。うんうん、メキシコの皇帝の名前だね。

 バヨケースふたつ担いでいくのはけっこう大変だったけど、まあダンナが送り迎えしてくれるから、歩くのは大学の門から教室まで。それでもちょっと距離ありますが、リンさんケースは背負って、カールくんケースはぶら下げて、鞄(楽譜と譜面台)は肩にかけて、何とか。

 渡すタイミングがどうかなあと思ってたけど、今日もまた4人だったw こないだとまったく同じ顔触れ。他の人たちは、本当にもう来ないのかなあ?

 マックスくんが来たので、これ、とケースを開けてカールくんを渡しました。肩当てをつけて、弾いてみるマックスくん。名前がどっちもドイツ風だから、なんか紛らわしいw でもとにかく、マックスくん、習ったらしい曲をいろいろ弾きまくってニッコニコ。いい音だ~、って喜んでくれました。弦がちょっと傷んでることを言って、替えの弦も入れといたからね、それと掃除用の布も使い古しだけど、あるからちゃんと毎回きれいにしてね。

 

 練習始める前に、先生がカールくんを調弦。マックスどうしたの、今日楽器忘れたの、と先生が言うので、いや、これこれで貸すことにしました、と説明。先生、これどのサイズ?と。そりゃフルサイズ、4/4ですが? なんか小っちゃく見える、と言う先生。いや、そんなアホな。ばっちりフルサイズですって! リンさんが小さく見えるってならわかるけど(実際小さいし)。

 で、マックスくん、カールくんでずっと弾いてました。うん、なんか思ったよりはマシな音? やっぱマックスうまいから? まあよかったね、うちでずっと寝てるより、弾いてもらえるほうがカールくんも嬉しいだろうし、マックスも満足そうだったし。

 

 今日のオケは、前回と顔触れが同じだったので、じゃあ続きやりましょう、と先生。うあ~~、計算が狂った! 何人か前回来てなかった人が来て、また冒頭からやるかと思って、あんまり先まで練習進めてなかった……w

 まあそれでも、ソロバヨのメリッサちゃんがけっこう苦労していたので(そりゃ音符の数だけでもセカンドの10倍くらいありそうだもんな)、テンポゆっくりめで、まあセカンドやビオラは休符も多いのでカウントが大変ってのはありますが、何とか弾けました。最後までは到達しなかったけど、だいぶ進んだ。

 ただ、問題は、これだけゆっくりなら弾けるけど、本当はもっとうんと速く弾くんだよね? 練習(暗譜)しないと、私はぜったい無理。まだまだ先は長い……。

 

 練習始まる前にもちょっとおしゃべりしましたが、終わってから部屋を出て、ケリーさんは別の教室へ。私とマックス(もう呼び捨て)は一緒に階段下りて、どうやって帰るの?とマックスが訊くので、ダンナが迎えに来るよ~、君は?と訊いたら、バスなんだそうです。バヨケース二つ持って? そりゃ大変じゃない? ダンナ、少し遅くなるんだけど(8時までヨガ行ってて、終わってから大学に来るので)、待てるんだったら送っていこうか? という話に。

 それで、ダンナが来るのを待つあいだと、車のなかで、おしゃべりしました。マックス、まさかの中学生だった!!!🤣 14歳だって! 私より頭一つ、とは言わんが頭2/3くらい大きいんですよ。何喰ったらそんな大きくなるんだ?

 そして、バヨ歴は4年。私と一緒やないか。でも10歳で始めたんか……。その前に、9歳でリコーダー(フルートと言ってたのはこれのことだったらしい)をやったらすごくうまくて成績も優秀で(と本人が言ってたw 以下同)、朝早くから吹いてたらお母さんがうっとり聞きほれるくらいで、音楽に関してももう先生よりよく知ってるほどになって、でもロシア人だかの女の子がバヨを弾いてるのを聞いて、これやりたい!と最初おばあちゃんに言ったら、お前には無理、って言われたとw*1 でもどーしてもやりたい、と言って3/4サイズバヨで始めたんだそうです。その3/4バヨは今、これから始める友達(歳下か!?)に貸してて、今のマックスの楽器はこの町の楽器店(小っちゃいのがいくつかはあって、バヨも確かに置いてはある)で買った3000ペソのだとか。まあカールくんのほうがちょっと上等だね(7000ペソでした)。

 そして今はグレーテル先生に習ってるんだって。なんだ、同じ門下生か! てか、じゃあ私がカールくん貸したの、すぐバレるな(別にいいけど)。グレーテル先生にはその話、ぜんぜんしてなかったよ、マックスのこと知ってるなんて思わなかったから。

 しかし、お金ないと言ってたマックス、ギターもウクレレもキーボードも持ってて、でもどれもちょっと弾けるだけなんだそうな。なんだ、私と同じ楽器マニアかw でもいちばんラブはバヨなところも一緒だねえw

 

 他のメンバーについても訊いてみたら、アナイーちゃん=ヘルミーちゃんだけが大学生で、あとはメリッサちゃんが11歳の小学生なのは知ってたけど、それ以外全員高校生らしい。えええ~~~~、思ってたよりさらに年齢層低かった! 来年はメリッサちゃんも中学生になるけど、マックスは高校に入るから、ほぼ全員高校生。学生オケですらなかったw

 黒バヨ男子は(アドリアンとかって名前言ってたっけな)どこか別の大学に行っちゃってもういないんだとか(でも音楽科ではないらしい、上手なのになあ)、ファーストバヨの女の子もどうとかで、フルート男子はどうって言ってったっけなあ? いろいろ聞きすぎて忘れてしまいました。

 そうそう、12月のコンサートは結局どれ演奏したの?と訊いたら、クリスマスソング(ルイスミゲルのやつだな)と、もう一曲なんだったか忘れたクラシックの、と言うので、シューベルトのワルツ?と訊いたら、それそれ!てw 忘れるんかいw ダンソンその他のカンペチェ関連曲のコンサートは結局最終的にキャンセルになったらしい。あの三ヶ月の練習は何だったんだw でも6月のコンサートで一曲くらいは入れるって先生言ってた気がするけど。

 

 しかし高校生たちとはいえ、彼らはちゃんと大学にお金払って他の授業も受けてて、大学生ではないけど、所属はしている、という状況。私と、去年最後のほうに来ていた何人かは外部生という扱いみたいです。マックスを下ろしてから(家がどこ、とまでは言わず、ここでいいです、と下りて少し歩いてたけど、わりとうちの近くだった。下りる前に、これ、とバス代7ペソを差し出す律儀なマックスw いや、いらんてw)、ダンナと、大学はどういう仕組みなんだろうねえ、と首をひねりましたが、たぶんこの町で子供に音楽教育を受けさせようと思ったら、文化会館か大学くらいしかなくて(もしくは個人レッスン)、文化会館はその昔私が習い始めたところだけど、小学低学年がほとんどだったし、先生の質もよろしくなかったので、ある程度弾ける子が習うとしたら大学に登録して勉強する形にするしかないのかも?*2

 そういえば今日のオケ練習の途中で、先生が曲の構造について話し始めて、同じパターンのフレーズを繰り返しつつ音程だけ変えていくそのフレーズ一個をエストレート(Estreto、スペイン語そのままカタカナ表記してます。辞書引いたけど載ってなかったので、日本語で何というのかは不明)と言うんだとか、線対称になるメロディをつないでいくのを対位法(だと思う、Contrapuntoと言ってたから)と言って、ここでも授業やってるわよ~、とか、雑談で休憩の時間もちょっとありました。ふーむ、そういうのも興味はあるけど、時間がないな……。

 

 にしてもこのオケ、どうなるんでしょうか……。バッハは、メリッサちゃんがソロ弾いてるので、ファーストバヨが一人もいない状態で、合奏しても音が足りてないんですよね。いっそマックスがファーストに転向すれば一通りはそろうんだがw そうなるとセカンドが私ひとりになって(ある意味平等ではあるが)、弾けないところは弾いたふりでごまかすとかできなくなる……😅

 本番はたぶん外部からの助っ人や先生たちが加わって、カルテットじゃなくなるとは思うけどねえ。まあそこは私が心配することではないので、自分のパートをちゃんと弾けるよう練習頑張るしかないですね。

 

 ワンコ散歩してたら、ぽつーんと座ってたよその猫。いつかオケでこんな状況にならないことを切に祈りますw

*1:こないだ読んだ『バイオリン狂騒曲』のおばあちゃんとは正反対だな。あのおばあちゃんは、家族のみんながバカにして反対するなか、唯一主人公を応援してくれてた。

*2:ドイツでは市民大学Volkshochschuleというのがあって、社会人メインだけど誰でも参加できる格安教室でした。私はそこで日本語のクラスを受け持ってたけど、他にもいろんな分野があって老若男女が参加。ここの大学もそんな感じなのかも。私も、学費を払えば音楽関係の他の授業を受けられて、学期ごとに修了証書ももらえるって話でしたしね。さすがにそれは負担が大きすぎると思ってやめたので、オケだけ客員参加って形になったということかと。