気まぐれエッセイ@メキシコ

不定期に適当な文章をつづっていきます(現在バヨ中心)

膠剥がれ三たび

 今日はまた暑くて~~~~~😵*1

 高温多湿、楽器には良くないです。それはわかってるんだけどもさー。楽器のために空調利かせた部屋ひとつってのもねえ。そこまで高価な楽器でもないしな。

 私のバヨ、日本で買った日本製で、メキシコの気候に合ってないのは仕方ないんだけど、練習再開しようかなと思った2019年の10月ごろだったかな、気になってた雑音の原因をあれこれ調べていて、膠剥がれを発見。雑音もこれのせいか!!と思いました。違ったけどねw

 そのときは、バイオリン工房なんかない田舎町でどうしたものかとあれこれ日本の先生にも相談に乗ってもらって、ようやく車で3時間の隣町に対応してくれる工房を発見。はるばる行って、預けて、また受け取りに行って。まあそれでも、剥がれかけのまま演奏するのは怖かったから、よかったよかった。

 それから先生も見つかってレッスン始めて、弓(17年ほとんど使ってなかったとはいえ、この湿度では毛も伸び切ってる)の毛替えしたいけど、それは隣町の工房ではやらないと言うし、しょうがないなと諦めてたのも、今年1月に郵送でチアパスの工房でどうにか毛替えしてもらって。よし、道具は完璧!と思ったら……また膠剥がれ発見。

 で、2月にまた隣町の工房へ(それもさんざん紆余曲折あって2往復するのにめっちゃ大変だったが)。前の修理から一年ちょっとだけど、保証期間内ってことで無料で直します、ととても良心的な工房さんだった。

 ところがだな、今日、なーんか嫌な予感がして、コンコンチェック(楽器をぶら下げた状態にして、縁を指関節でこんこんと軽く叩いていくと、剥がれてるところは音でわかる)してみたら……こないだ直してもらったのとは反対側が! 剥がれてる! まだ、うんと少しだけど……。

 

 バヨのお尻部分の写真です。

f:id:tierra_azul:20210425120559j:plain

 以前剥がれたのは、左の赤く塗った部分。ここはどうしても首筋で挟むところだからねえ。1回目は、右の青く塗った部分もちょっと剥がれてて、直してもらったはずなんだけど、今回剥がれてるのはこちら。

 

 ダンナ、去年の末に隣町まで友人を訪ねていこうと2回行って、そのときは2回ともたどり着けなくて途中で引き返すはめになり、そのあとバヨ修理で2往復したときは警察とトラブル3回立て続け、帰りも渋滞で何時間も余分にかかって疲れ果て、もう二度と行きたくないって言ってる(私も行きたくない)。しかしこれは、どうしたもんだか……今日はまだ切り出していませんw

 

 一回目の膠剥がれで懲りて、それ以来、使うときは必ずハンカチを挟んで汗が楽器に付かないようにしてるんだけど、それくらいじゃ効果ないのかもねえ。今日剥がれてたところは、体とはほとんど接触しないところだし。

 今日はその顎に挟むハンカチも汗でじっとりしてたので、途中で取り替えたほど。午後のいちばん暑い時間に練習してるってのもあるか。でも毎日練習に使える時間となると、やっぱ午後なんだよなあ。

 

 

 などという悩みもあるけど、練習上の悩み、昨日書いた以外に、大問題がもう一つあることを思いだしました。

 

 でもこれについては明日にします。

*1:日は違いますが、参考画像こちら https://twitter.com/kamemex/status/1387898530681995265

調子のいい日は上達しない

 今朝、2年半くらい前に書いた自分の文章に反応があって、そこに読んだ本からの引用で、「自分が下手くそだと思うのは上達しているとき」というのがありました。続けて、「この言葉を信じて、へたくそな楽器の練習頑張りますw」と。でもこのころ(2018年末)まだバヨそんなに練習してなかったよな? と日記メモを遡ってみたら、そのころはギターメインで、でもケーナも手に入れて音が出るようになったばかりのころで、バヨもたまには弾いてた、んで、ちょうどクリスマスにマンドリンをもらったとこだったw 二兎どころか、3兎4兎だなとこのブログでも書いてましたっけ。

 

 ところで昨日はなんか調子よくて、ボウイング練習のあとコンチェルティーノと、今までやった曲全部、一通り弾いたんだけど、弓がすいすい滑らかに動く。めっちゃ気持ちいいい~~! 録画しておけばよかったなあ。

 なんて思って一夜明けたら、上記の言葉にぶち当たったw

 まあ、今までの経験で、一日は調子よくて、おおお~!って思っても、たいてい次の日はまた弾けなくなってるんでw 今日も期待はしないで練習しました。まあそこまでひどくもないけど、昨日よりは下手w

 

 でも実際、うまく弾けたら楽しいし嬉しいけど、それだけでも困るんですよね、次の課題がわからなくなるから。マゾか……w

 まあレッスンがあれば、自分じゃ「かき!」とか思ったとしても(さすがにそこまでは思ってませんよ?w でもとりあえず自己目標に到達したというか)、先生はきっと、ここをああして、そこをもっとこうして、とか言ってくれるから、特に問題ないんだろうけど、レッスンお休みの今はね。

 

 キュヒラーのコンチェルティーノ第1楽章で言えば、今はテンポ124ならほぼ弾ける。音程もそこそこ、速いとこも音がつぶれたりせずいちおう全部出てる(と自分で言っちゃうと、ほんとかな……?って自信なくなってくるけどw)。そんなら、次はもっと速く弾けるようになればいい、とは思うんですが、たぶんだけど、練習動画のオリジナルテンポ148は、先生が聞いたら速すぎる(私には)って言うような気がするんですよね。今の私が弾いてる124くらいがちょうどいいんじゃないかと。たぶんだけど。

 だったら無理に速く弾くよりも(いや、速く弾いて、実際の演奏は124にしたらもっと余裕を持ってきれいに弾けるとかのメリットはあるけど)、細かいけどできてないところを磨くべきか……。

 それとも第2楽章もそこそこ弾けるから(これはすでにオリジナルテンポで)、第3楽章マスターを目指すべきか。でも第1もろくに(先生視点)弾けないのに、第2どころか第3まで手を出しやがって、と思われそうだしなあw

 いや、その前にスケールこのごろボウイング練習でト長調しかやってなくて、ヘ長調ぜんっぜんやってないから、そっちをマスターすべきか? 

 それとも、曲想とか何とかを考えて演奏するよう頑張るべきか? 

 やるべきことはいくらでもあるんですけどねw

 

 曲想。これ、私の先生はかなり初期から言う人で、バッハのメヌエット1番のときから言われてた。どんなイメージ浮かぶ?とか……。正直、それどころじゃない!!と思ったし、言ったw ブラームスのワルツでは、宮廷のパーティでドレス着て旦那さんと踊ってるところをイメージして!って言われて苦笑しちゃったよ。想像もできないし、できたとしても蕁麻疹出て弾けなくなるわw

 そもそも、音符読むのもやっとこさ、音出すのも必死、左の指はどれだっけ、ああ右がうまく動かない、とかやってる人間が、ドレス着て舞踏会とか想像する余裕あるんかw そういうのはある程度弾けるようになってからとちゃうんですか??? と(まあこれに近いことを)言ったら、先生が苦笑してたけど。

 でも、半年くらいのころだったか、他人の演奏を真似してはダメ自分が出したいオリジナルの音をしっかりイメージして、個性を出して、と言われました。ちょっとちょっと、それもかなり上級者向けのアドバイスなんでは? 出したい音がイメージできたとしてですよ? その音を出すために、何をどうしたらいいかもわからない初心者に、何をしろと? まあイメージすらなかったら、方向性も定まらないわけだから、そこがまず第一歩なのはわかるけど*1

 で、今ようやく楽譜に書かれた音がそこそこ出せるようになって、自分のイメージする音を出すことを考える余裕ができてきた、かもしれない。

 とはいえ、楽器や弓、弦でも音は変わるし、何よりも演奏者の腕前がねw 目指すことはできても、かなり難しいよね。ま、レッスン再開したときに先生に、こんな音を出したいんですけど、と教えを乞うことができるくらいのレベルに達していれば、きっとレッスンもまた楽しかろう……。

 

 というわけで、いろいろと課題を残しつつもやや迷走中です。

*1:ちょっとこれって、小説書くときの「文体」なるものと似てるかも。個性、スタイルとも言える、すごく抽象的で存在するのかどうかもはっきりしないけど、でも確かにあって、求められるもの

右手の指の曲げ伸ばし問題

 昨日紹介したダニエル・クルガノフさんの他の動画(一つ見ると、次々紹介されるよねyoutubeって)で、鏡を使った練習というのがあったので、そうそう鏡大事!と見始めた。

 

 ところでバヨの特に右手のスタイルにはいろいろと流派があるということを、日本の先生から教えてもらって初めて知りました。それまでは、そんなこと考えてもみなかった。で、バイオリニストの誰それさんは〇〇派で、誰それさんは△△派なので見比べてみて、と言われて、ネットで動画とか見てみたけど、正直、当時はさっぱり違いわかりませんでしたw

 今もあんまりわからないけど、前よりは少しわかるようになってきたかも。動画で弓の持ち方(これも難問なので、解説動画たくさんあります)説明してくれているのをあれこれ見ていると、「基本」は一緒なんだけど、細部に違いがあって、持ち方だけじゃなく、弾き方(ボウイング)もそれとともにいろいろ違ってくる。

 フランコ=ベルギー派、ドイツ派、ロシア派、新ロシア派、などが主流のところ? もっと細かいのもあるらしいけど。で、それを教えてくれた日本の先生は、新ロシア派。そのあとこっちで見つけてレッスン受け始めたキューバ人の先生は(旧)ロシア派。キューバだから、やっぱロシアか、と妙に納得したりw

 そういうことを知ってから、そしてレッスンを受けるようになってからは、ネットでいろいろとやり方を検索して解説動画を見たりしても、やたらと何でもあっちこちから取り入れたりしないで(最初の独学のころはやってたw)、気を付けてはいます。

 

 で、クルガノフさんは、ロシア生まれだからやっぱロシア派でいいんかな? ロシア派は、新旧ともに、中指と薬指をかなり深めに持ちます。で、旧ロシア派は元弓(弓の根もと近く)のとき、手首をかなり曲げる。新ロシア派はあまり曲げない、らしい。というのが、私が理解しているわかりやすい違い。

 さて、鏡見ての練習についての動画はこちら。


www.youtube.com

 

  長いし、英語だし、適当にふんふんと見てたんだけど、3分35秒くらいのところからの話。弓の動きは完全に一直線ではありません、と言ってる。バヨの弦は、完全に水平ではなく、奏者から見てやや下がり気味なので、弓が指板のほうへ滑るのを防ぐために、ダウンボウのときは弓先(チップ)を後ろ向きに、右手は自分から離す方向へ、そしてアップのときは逆に、チップを前に押しだし、右手はひきつける方向へ。

 ああああ、これ、レッスンで先生に言われてたやつだ!! 軽く8の字を描くように、ってだいぶ前に言われてた! そのときはやってみてたけど、その後忘れてましたw

 あくまでも軽く、だけど、今まっすぐまっすぐの練習してるのにこれを取り入れたらどうなる!? 今は、弾いていて弓と弦が直角でない場合に生じるわずかな抵抗を手に感じることができるようになってきたところ。曲がってるのはわかっても、どっちに曲がってるかはわからないんだけどねw まあでも自分の癖はわかってきたから、この辺だったらたぶんこっち、とかで修正していけるようになってきてる。

 とりあえず、まっすぐ弾けるようになってから、8の字に挑戦していく方がいいんじゃないかな。と勝手に自己判断で、これは保留。

 

 でも動画をさらに見ていると、今度は鏡を自分の正面に置いての練習ってのが出てきた。そんなの、考えたこともなかったわ! 

 ただ、最近の悩みとして、キュヒラーのコンチェルティーノで八分音符が続くところ、腕じゃなく手首でって言われてたんだけど、それがなかなかうまく行かないってのがあった。どうしても上腕と肘で弾いちゃうんだよねえ……。

 それと、弓で細かく早く刻むと、弓がぐらぐらしがち。まっすぐじゃないからだと思ってそこばっかり気にして直してたけど、それも確かにあるんだけど、この動画を見ていて、別の問題に気付いた。返しのときの指の曲げ伸ばしだ!

 この動画の10分25秒から、それについて話しています。弓がぐらぐら一定しない原因。

 まず、弓の角度にはけっこう余裕があって、多少角度が変わってもそうそう隣の弓には触れない、というのを、実際に演奏しながら。まあね、プロはそうでしょうともw 私なんか、すぐ、違う弦触っちゃうけどなあ? 特に、弦の下のほう(高音)を押さえてるとなおさら、弦の高さに差がなくなってきてね。でもここがバヨのディテール主義者なところなんだよねw 角度が3度も違うと大違いw 1,2度の余裕はたっぷり余裕w

 で、そうは言っても、やはり一定の角度で、まっすぐに(これは私が思う「まっすぐ」=弦と弓が直角の、上から見てまっすぐじゃなくて、奏者の正面から見てのまっすぐ!)弾いた方が、音が安定する。そうか、こっちはまっすぐなんだ。

 そこから説明が続くんだけど、ちょっと難しい。私の理解が正しければ、弓の返しのときに特に弓がふらつく(特に元弓、そりゃ弦と接してる点から先の弓のすべての重さがかかってくるからねえ)、その原因は指の曲げ伸ばしの加減にあると。

 

 初心者が習う弓の扱いに、「指弓」というのがあります。弓を持った右手の指をそのまま曲げ伸ばしする練習なんだけど、これ、この弓の返しのときにとても重要な動き(なんだと思う)。どういうのか興味あるかたは、動画がいっぱいあるので検索してみてください。

 前も書いたけど、始めたばかりのころは弓を水平に持つだけでも大変です。だから、指弓も、弓じゃなく鉛筆でやるといいよ、ってのもよく言われる。私は鉛筆でできるようになってきたら、ドラムスティックでやったりもしてみましたw 鉛筆より長くて重いが、バヨ弓よりは短く軽い。

 

 この動画で説明してる部分も、指弓の動きのところなんだけど、ああああ、これ私もやっちゃってるかも! 

 私は先生に、小指曲げて!と何百回も言われましたw 前にも書いた、短い私の小指、筋肉もほとんどついてないので、一度突っ張るとずっと突っ張ったままになりがちです。で、弓を返すところで、曲げて曲げて!となる……。最近は、だいぶマシになったというか、やってるつもりだけど、動画撮ってみるとやっぱり曲がってなかったりもするんだけど……。

 でも逆に、そこを意識しすぎて、ぐいっと力いっぱい曲げちゃって、それで弓がぐらぐらしてるんか!!

 

 というわけで、今日はそこを集中的に練習。で、思ったんだけど、これは弓の持ち方と動かし方の基本がある程度できている、というのが前提かもしれないけど。

 今までレッスンで、肘をこっちに、肩をあっちに、指をこう曲げて、とかさんざん言われてきて、もちろんそういうのを積み重ねての今があってのことなんだろうけど。

 少なくとも今の私の段階では、そういうこまごまとしたことを考えるよりも、鏡を見ながら弓をまっすぐ動かすよう努力すると、自然に肩や手首や指が弓の動きを調整してくれるんじゃないかと。そして、そのほうが簡単。

 今日は、斜め上に立てかけた鏡を下ろして普通に壁に吊るして、正面から見ながら練習しました。最初は、まあ普通にまっすぐ動いてるやん、と思いましたが、全弓で動かしていればそこそこまっすぐでも、元弓で刻むととたんに、弓先がぐらぐらとダンスし始める……。

 鏡のバックに映っている本棚と弓の重なり具合を注視して、ゆっくりまっすぐ動かす練習から、だんだん速く。今日は2時間半の練習のうち、30分はいつものボウイング練習(120から日々テンポを上げて、今日は138で)、30分は曲の練習だったけど、他の1時間半は、ひたすらこれw しかもほぼ開放弦で、ソソソソソソソソソ、レレレレレレレレレレ、ララララララララ、ミミミミミミミミミミミミミミミミミミミ……w 近所の皆さん、気が狂いそうだったかもw ま、これの利点は、ボリュームはそんなにないってことかな。

 

 とりあえずこれで指の加減が身につくまで頑張りますが、これだけやってるときはできても、曲を弾くときもできるとは限らないのよねえw それはまた別問題。

 でもひとまず、どこに問題がある(可能性がある)か、がわかっただけでも一歩前進です。