気まぐれエッセイ@メキシコ

不定期に適当な文章をつづっていきます(現在バヨ中心)

右手の指の曲げ伸ばし問題

 昨日紹介したダニエル・クルガノフさんの他の動画(一つ見ると、次々紹介されるよねyoutubeって)で、鏡を使った練習というのがあったので、そうそう鏡大事!と見始めた。

 

 ところでバヨの特に右手のスタイルにはいろいろと流派があるということを、日本の先生から教えてもらって初めて知りました。それまでは、そんなこと考えてもみなかった。で、バイオリニストの誰それさんは〇〇派で、誰それさんは△△派なので見比べてみて、と言われて、ネットで動画とか見てみたけど、正直、当時はさっぱり違いわかりませんでしたw

 今もあんまりわからないけど、前よりは少しわかるようになってきたかも。動画で弓の持ち方(これも難問なので、解説動画たくさんあります)説明してくれているのをあれこれ見ていると、「基本」は一緒なんだけど、細部に違いがあって、持ち方だけじゃなく、弾き方(ボウイング)もそれとともにいろいろ違ってくる。

 フランコ=ベルギー派、ドイツ派、ロシア派、新ロシア派、などが主流のところ? もっと細かいのもあるらしいけど。で、それを教えてくれた日本の先生は、新ロシア派。そのあとこっちで見つけてレッスン受け始めたキューバ人の先生は(旧)ロシア派。キューバだから、やっぱロシアか、と妙に納得したりw

 そういうことを知ってから、そしてレッスンを受けるようになってからは、ネットでいろいろとやり方を検索して解説動画を見たりしても、やたらと何でもあっちこちから取り入れたりしないで(最初の独学のころはやってたw)、気を付けてはいます。

 

 で、クルガノフさんは、ロシア生まれだからやっぱロシア派でいいんかな? ロシア派は、新旧ともに、中指と薬指をかなり深めに持ちます。で、旧ロシア派は元弓(弓の根もと近く)のとき、手首をかなり曲げる。新ロシア派はあまり曲げない、らしい。というのが、私が理解しているわかりやすい違い。

 さて、鏡見ての練習についての動画はこちら。


www.youtube.com

 

  長いし、英語だし、適当にふんふんと見てたんだけど、3分35秒くらいのところからの話。弓の動きは完全に一直線ではありません、と言ってる。バヨの弦は、完全に水平ではなく、奏者から見てやや下がり気味なので、弓が指板のほうへ滑るのを防ぐために、ダウンボウのときは弓先(チップ)を後ろ向きに、右手は自分から離す方向へ、そしてアップのときは逆に、チップを前に押しだし、右手はひきつける方向へ。

 ああああ、これ、レッスンで先生に言われてたやつだ!! 軽く8の字を描くように、ってだいぶ前に言われてた! そのときはやってみてたけど、その後忘れてましたw

 あくまでも軽く、だけど、今まっすぐまっすぐの練習してるのにこれを取り入れたらどうなる!? 今は、弾いていて弓と弦が直角でない場合に生じるわずかな抵抗を手に感じることができるようになってきたところ。曲がってるのはわかっても、どっちに曲がってるかはわからないんだけどねw まあでも自分の癖はわかってきたから、この辺だったらたぶんこっち、とかで修正していけるようになってきてる。

 とりあえず、まっすぐ弾けるようになってから、8の字に挑戦していく方がいいんじゃないかな。と勝手に自己判断で、これは保留。

 

 でも動画をさらに見ていると、今度は鏡を自分の正面に置いての練習ってのが出てきた。そんなの、考えたこともなかったわ! 

 ただ、最近の悩みとして、キュヒラーのコンチェルティーノで八分音符が続くところ、腕じゃなく手首でって言われてたんだけど、それがなかなかうまく行かないってのがあった。どうしても上腕と肘で弾いちゃうんだよねえ……。

 それと、弓で細かく早く刻むと、弓がぐらぐらしがち。まっすぐじゃないからだと思ってそこばっかり気にして直してたけど、それも確かにあるんだけど、この動画を見ていて、別の問題に気付いた。返しのときの指の曲げ伸ばしだ!

 この動画の10分25秒から、それについて話しています。弓がぐらぐら一定しない原因。

 まず、弓の角度にはけっこう余裕があって、多少角度が変わってもそうそう隣の弓には触れない、というのを、実際に演奏しながら。まあね、プロはそうでしょうともw 私なんか、すぐ、違う弦触っちゃうけどなあ? 特に、弦の下のほう(高音)を押さえてるとなおさら、弦の高さに差がなくなってきてね。でもここがバヨのディテール主義者なところなんだよねw 角度が3度も違うと大違いw 1,2度の余裕はたっぷり余裕w

 で、そうは言っても、やはり一定の角度で、まっすぐに(これは私が思う「まっすぐ」=弦と弓が直角の、上から見てまっすぐじゃなくて、奏者の正面から見てのまっすぐ!)弾いた方が、音が安定する。そうか、こっちはまっすぐなんだ。

 そこから説明が続くんだけど、ちょっと難しい。私の理解が正しければ、弓の返しのときに特に弓がふらつく(特に元弓、そりゃ弦と接してる点から先の弓のすべての重さがかかってくるからねえ)、その原因は指の曲げ伸ばしの加減にあると。

 

 初心者が習う弓の扱いに、「指弓」というのがあります。弓を持った右手の指をそのまま曲げ伸ばしする練習なんだけど、これ、この弓の返しのときにとても重要な動き(なんだと思う)。どういうのか興味あるかたは、動画がいっぱいあるので検索してみてください。

 前も書いたけど、始めたばかりのころは弓を水平に持つだけでも大変です。だから、指弓も、弓じゃなく鉛筆でやるといいよ、ってのもよく言われる。私は鉛筆でできるようになってきたら、ドラムスティックでやったりもしてみましたw 鉛筆より長くて重いが、バヨ弓よりは短く軽い。

 

 この動画で説明してる部分も、指弓の動きのところなんだけど、ああああ、これ私もやっちゃってるかも! 

 私は先生に、小指曲げて!と何百回も言われましたw 前にも書いた、短い私の小指、筋肉もほとんどついてないので、一度突っ張るとずっと突っ張ったままになりがちです。で、弓を返すところで、曲げて曲げて!となる……。最近は、だいぶマシになったというか、やってるつもりだけど、動画撮ってみるとやっぱり曲がってなかったりもするんだけど……。

 でも逆に、そこを意識しすぎて、ぐいっと力いっぱい曲げちゃって、それで弓がぐらぐらしてるんか!!

 

 というわけで、今日はそこを集中的に練習。で、思ったんだけど、これは弓の持ち方と動かし方の基本がある程度できている、というのが前提かもしれないけど。

 今までレッスンで、肘をこっちに、肩をあっちに、指をこう曲げて、とかさんざん言われてきて、もちろんそういうのを積み重ねての今があってのことなんだろうけど。

 少なくとも今の私の段階では、そういうこまごまとしたことを考えるよりも、鏡を見ながら弓をまっすぐ動かすよう努力すると、自然に肩や手首や指が弓の動きを調整してくれるんじゃないかと。そして、そのほうが簡単。

 今日は、斜め上に立てかけた鏡を下ろして普通に壁に吊るして、正面から見ながら練習しました。最初は、まあ普通にまっすぐ動いてるやん、と思いましたが、全弓で動かしていればそこそこまっすぐでも、元弓で刻むととたんに、弓先がぐらぐらとダンスし始める……。

 鏡のバックに映っている本棚と弓の重なり具合を注視して、ゆっくりまっすぐ動かす練習から、だんだん速く。今日は2時間半の練習のうち、30分はいつものボウイング練習(120から日々テンポを上げて、今日は138で)、30分は曲の練習だったけど、他の1時間半は、ひたすらこれw しかもほぼ開放弦で、ソソソソソソソソソ、レレレレレレレレレレ、ララララララララ、ミミミミミミミミミミミミミミミミミミミ……w 近所の皆さん、気が狂いそうだったかもw ま、これの利点は、ボリュームはそんなにないってことかな。

 

 とりあえずこれで指の加減が身につくまで頑張りますが、これだけやってるときはできても、曲を弾くときもできるとは限らないのよねえw それはまた別問題。

 でもひとまず、どこに問題がある(可能性がある)か、がわかっただけでも一歩前進です。