気まぐれエッセイ@メキシコ

不定期に適当な文章をつづっていきます(現在バヨ中心)

この町の音楽教育の発展は

 木曜のオケも行きました。一回くらい休んでも、とか書いたけど、この日は休まなくてよかった! 一個だけですが、トンデモな勘違いミスをしていたこと発覚。まあそれについてはあとで書きます。臨時記号一個見落としてた、とかそんなレベルじゃないのですw

 

 いつもどおり、時間より少し早く到着する私。と言っても、ダンナが退職してからは何時でも出られるようになったので、一時期は15分とか早く着いてましたが、今はせいぜいで5分くらいですけど、それでもたいてい一番乗り。楽器や譜面台の準備しながら、先生と雑談します。

 で、こないだ面談したリハビリ医の先生が、私がオケやってると言うと、先生誰、アナレリス? と一発で言い当てた話を、アナレリス先生にもしたんだけど、そのリハビリ医の名前を苗字のほうは失念しちゃって、よくある男性名一個(せめて二個ならねえw)では、先生も誰だかわからん、と言うので、苗字のほうを確認しました。

 スペイン語圏の人は苗字がふたつあるのが普通なんですが(父方姓と母方姓)、リハビリ医ご本人に訊いたわけじゃなくて、セラピストのお兄さんに施術を受けましたってサインするところで担当医の名前を書かなきゃいけなくて(それを一回書いたのに忘れた私のザル記憶)、最初の苗字しかそこにはなかった、けど、これまで聞いたことのないちょっと変わった苗字だったので(それもあってすぐ忘れちゃったのよね……)、まあこれで何とかなるかも? 忘れないよう、リハビリからの帰路すぐにスマホにメモしました。

 そこで、木曜のオケの始まる前に、アナレリス先生に、こないだ言ってたリハビリの先生ですけど、これこれって名前でした、と言ったら、う~ん、何となく覚えはあるけどねえ、とのお返事。まあご本人がかつて生徒だったのか、あるいは子供がいて、その子がアナレリス先生の生徒って可能性も? でも「アナレリス?」って言ったときの感じとしては、子供が教わってる先生、という距離感ではなかった気がするけど……。

 というところから、アナレリス先生のお話が始まりました。先生がメキシコ(のこの町)に来たのはなんと2002年だそうです。そのころ、この大学には音楽部門はなくて、先生が初めての音楽教師で、ピアノもバイオリンも歌もソルフェージュも全部教えてたんだとか。でもそれではやはり大変なので、あちこちから知り合いの音楽家を呼び寄せて(名前をいちいち挙げられましたが、私は知らないので……)、ギタリストやピアニスト、木管楽器に打楽器などなどの先生たちがやってきた。そうやってある程度軌道に乗ったところで、アナレリス先生はいったんキューバに戻ったんだそうです。

 キューバには4年くらいいたって言ってたっけな? でもこの町の大学から、戻ってきて~!コールがあり、最初は無理無理って言ってたんだけど、結局負けて戻ってきたのが2008年。それ以来ずっとここにいるんだそうな。

 そうかぁ、そうだったのかぁ。私がメキシコに来たのは1995年。それから割とすぐに文化会館でバヨを習い始めたと思ってましたが、当時のレッスンメモなどを見ると、1999年あたりなので、そうすぐでもないな(考えたら、来てすぐだとスペイン語も覚束なかったので、いろいろと無理だったと思う)。でも、そのころには大学の音楽部門って存在してなかったんだねえ。だからやっぱり文化会館で、フルーティストの先生に、すごく適当なバヨ指導を受けるしか手はなかったのか……。

 まあメキシコでも指折りの貧乏州の、さらに州都ですらない田舎町(経済的には国営石油会社があるので州都より金持ちではあるらしいが)ですから、そもそも大学があるってだけでびっくりで、音楽に関してあまり充実してないのはしょうがないんですが、それでも私が来た当時から見たら、今世紀に入ってそんなにいろいろ発展してたのね~。そしてその立役者はアナレリス先生だったのか……(本人がご自分で語っちゃうところがラテンアメリカ人だなとは思いますがw)。

 そういう歴史?なので、この町でオケの先生、と言えば十中八九アナレリス先生、なのかもしれないw 他にプロオケがあるわけでもなし(たぶん)。

 

 というような話をしているあいだに、集まってきたのは前回と同じ、ファースト3人、セカンド2人、ビオラ1人、でドラムのお兄さんが来なかった(終わる20分くらい前に来てドア開けて覗いたのがドラム兄さんだったと思うけど、演奏中だったのでそのまま外で待ってた様子)。ドラムいないから、じゃあ今日はバッハやりましょう、と先生。うんうん、ですよね、そろそろやっておかないとね。

 ソロを弾くメリッサちゃんもいるし(そういえば12歳のメリッサちゃんが生まれるとき、ピアニストのお父さんが付き添えなくて、代わりにアナレリス先生が付き添ったんだそうですw 文字通り生まれたときから知ってるんかw)、パートはだいぶそろってる。で、曲の最後のほうから合わせたんですが、けっこう難航しました。アナレリス先生もお疲れなのか、ちょっとイライラしてる感じで、ファーストのふたりが3拍目の裏から入るタイミング掴めなくて、「1と2と3『と』で入るのよ!」って先生何度も同じこと言うんですが、それでうまく行かないなら、なんか他の方法探したほうがいいんじゃ……と思いながら聞いてました。

 私は、テンポによっては指追いつかないとか、ときどき指間違えたりとかはありますが、家では他のパートの音源流してそれに合わせる練習しているので、まあ”だいたい”は弾けます。マックスもたぶんそこそこ弾けてるし。セカンドはファーストやソロに比べると全体に簡単ですしね(難しいとこもちょっとあるけど)。

 で、後半を合わせてるあいだは問題なかったんですが、最後に、あと10分あるわね、じゃあ全部通して合わせてみましょうか、と先生。間違えた人はアイスおごる、ってのどう? と先生が言ったら(それは確実に私になるなwと内心思ってましたが)、アナイーちゃんがぶんぶんと首を振ったらしいw まあ、みんな多かれ少なかれ、どっかミスはするレベルですけどね。

 という冗談はさておき、で最初から最後まで通しました。私も家ではその練習してるし、弾けてるはずだったんですが……。なんか途中から1拍か半拍か、ズレてた……😱 先生が必死でセカンドバヨのパート歌ってて、あれ? なんかズレてる?と気付いたのが先だったか、隣のマックスがあれ?あれれ?って感じになってると気付いたのが先だったか……もう覚えてませんが。わーーーごめんごめんごめんなさい!って感じで、何とか(弾きながら)修正して、合わせました。

 問題は、家での音源聞きながらの練習と違って、ファーストとソロバヨの音がそんなに明確に聞こえないことです。しかも、そっちの3人がバラバラと間違ってる可能性もあるw メリッサちゃんはさすがに、一通り弾けるようにはなってますが、音程はまだ怪しいところも多々あり、まだ分数楽器(たぶん3/4でフル楽器とそんなには違わないけど)でそんなにいいものでもないせいもあるのか、けっこうギコギコという感じの音です。本番までにはきっときっちり仕上げてくるんだろうとは思いますが、やや聞きづらい。人のせいにするのもなんですが、機械演奏の音源の明確さきっちりさとはどうしたって違います。かつ、マックスが私の右に座ってるので、ソロとファーストの音は私からさらに遠い。

 が、だからって1拍(か半拍)ずれるってのはどうよ? 休符が長いところは、ソロ楽器のメロディで入るところを覚えるか、それがちょっとやりにくいところ(一ヶ所だけある)は数える!と楽譜に書き込んでます(がズレたのはそれよりうんと前だった)が、どこでズレたのか? 終わってから先生に訊こうかとも思いましたが、先生もいちいち覚えてないかもだし……。おかしくなったと気付いたところはだいたい覚えてるので、それより前のはず。

 

 というわけで、金曜の家での練習でそれについて考えてて、ふと思ったことがありました。そういえば、一ヶ所、八分休符が一個だけ入るところ(下画像の青い矢印)で、そのあとがなんか毎回合わないなあと思ってたんです。休符は半拍だけだから、なんでそうなるんだろう?と何度か確認して、これで大丈夫なはず、と思っても、まだときどきズレてる。そのあとの部分が、セカンドは比較的簡単で、ズレててもソロ聞きながら修正できるので、そうしてたんですけどね。

 どうもその辺が怪しい、と思って翌金曜のおうち練習で気を付けてみたら……その休符に入る前の数小節、セカンドは合いの手を入れてる(赤い矢印からあとの部分)んですが、その合いの手がズレてた!?

(楽譜はわかりやすいように他の楽器を削除してます)

 この赤い矢印で入るところ、その前に4小節の休みがあるので、ソロの演奏を聞いて、一つ手前の小節のソラソファミレドシドレ、に合わせてチャ・チャン!と入るはずが、いつの間にか2音早く入っちゃってたみたい……(楽譜を見てると、ファーストの合いの手に合わせたほうが簡単な気もするんですが、聞き落としやすいので、ソロのほうが確実かなあ)。で、そこから半拍ずつ早く弾いちゃってて、青矢印のところも正しくカウントすると、そのあともズレてると……。そうだったのかぁ~!

 本番前に、というか、今、気付いてよかったです😅 たぶんこれでちゃんと弾けるようになって、次には間違えなければ、アナレリス先生も木曜の一回は単なるケアレスミスだったと思ってくれる……かもw とりあえず火曜日までに、ここ間違えずに弾けるようになっておかねば。

 

 そして教訓、「何かおかしい?と思ったときは徹底的に原因追及すべし」、そして「原因はおかしいと思ったところではないところにあるかもしれない」w