気まぐれエッセイ@メキシコ

不定期に適当な文章をつづっていきます(現在バヨ中心)

練習をサボるとどうなるか と モスキート音など

 先週末(というのは7月2日(土)のこと)ダンナがコロナ発症しまして、会社の病院で検査してもらったら(無料で、5分で結果が出る)陽性と。二度目なので、家庭内隔離生活はすぐに出来たんですが、私と違って閉じこもってるのが苦手なダンナ、ゲホゲホ咳をしながら家の中マスクなしでうろうろする😡 意味ないやん、それ! 

 それにまあ、症状出るまでは普通に生活してたので、私も三日遅れで発症しました。とは言っても、微熱と関節痛少々、あとは咳ですね。その咳も、なんか出るんだけど、喉が痛いとか腫れてるとか痒いとかではないのです。ただ、咳が出るだけ。熱も大したことはなくて、こんなくらいなら私は平気なはずなんですが、歳のせいか? 持病のせいか? 今回はちょっとしんどくて、パラセタモール飲むとマシになりましたが、バヨ練習はサボってしまいました。水曜から土曜の4日間。

 

 練習を1日サボると自分にわかる。2日サボると先生にわかる。3日サボると聴衆にわかる。なんて名言を誰だったか有名な演奏家が書いたらしいですが。4日サボるとどうなるのか? 聞かない人にもわかる?

 おととしの1月からバヨ練習始めて、こんなに弾かなかったこと……ありましたねw 引っ越しでもうた~~~~いへんだった1週間とか、スズちゃん修理に出してた(カール君まだ持ってなかった)1週間とか、あとちょこちょこ体調不良で2,3日サボったことが数回。割とあるやん。でも今年に入ってからは、2日以上サボったのは初めてかも?

 

 で、これに関連して、前にちょっと不思議に思ったことがありまして。音楽じゃなくて語学の話なんですが。

 私はもう、日本に住んでた年数よりメキシコに住んでる年数のほうがずっと長くなってるし、スペイン語は(その割には、仕事に就いたわけではないのでレベル低いほうとは思いますが)日常に不自由しないくらいにはできます。本読むのも好きなので、スペイン語の本も、日本語に比べればうんと少ないけど、それなりに読むし。日常の会話なら、まあ95%くらいはわかる感じかな。

 で、だいぶ前ですけど、日本からメキシコに新婚旅行に来る人とネットで知り合いまして、当時はサッカーどっぷりの日々で、その人もサッカーファンで、チケット取りたいと相談されたのがご縁で、結局メキシコシティで落ち合って一緒に試合見て(新婚旅行に割り込むつもりはなかったんですが、チケット購入の諸事情により)、おしゃべりもいっぱいしました。その人は日本在住ですが、スペイン語は勉強して、南米とかも一人で旅行して回ったことがあるとか。込み入った議論なんかは難しいでしょうが、旅行に必要なくらいの意思疎通はできる感じでした。スペイン語圏に住んでればすぐ身につくけど、日本に住んでてそこまでって、すごいと思います。

 その人、Aさんとしますが、としゃべってて、南米のあちこちを回ったという話を聞いて、でもアルゼンチンとかのスペイン語ってメキシコとは発音がかなり違うから聞き取りにくくないですか? と私が言ったら、Aさんは、そんなことないと言うんです。

 私がメキシコサッカーにドはまりしたころのメキシコ代表監督がアルゼンチン人でした。とは言ってもメキシコに当時でもすでに20年以上住んでて、メキシコ国籍も持ってたかなあ? もう半分以上メキシコ人と言ってもおかしくないくらい馴染んでる人だったんですが、インタビューとかでしゃべると……わかりにくいんですよ~!

 そもそもスペイン語は、スペインのも、発音とか違ってるし、メキシコより早口で不明瞭なしゃべり方をするので、わかりにくいです。一度街中で通りすがりのお兄さんに場所を訊かれたときも、その人スペイン人だったらしくて、ダンナは「???」ってなり、私のほうがむしろ聞き取れてたっていうw そしてメキシコから南はチリまで、すごいいろんな国で使われているので、地域独自の単語や用法も発達してるし、バリエーションがすごいです。

 だから、特にメキシコから遠いアルゼンチンやパラグアイ、チリのあたりの人たちのスペイン語はわかりにくい、というのはもうメキシコのスペイン語に馴染んでる人には絶対の共通認識だと、私は思ってました。Aさんが、そんなことないと言ったとき、だからびっくりして、かなり突っ込んでいろいろ訊ねたんですけど、でもそうなんだとしか言えないですよね~。そうなんだそうです。

 で、そのあとで考えた理屈なんですが、その「わからない」のが例えば単語数の10%だとして、私の場合95%わかってたのが85%になる、Aさんの場合(あくまでも例えばの数字ですが)50%わかってたのが40%になる、とすると、後者の方がダメージ大きいというか、割合大きいです。

 でもそうじゃなくて、「わからない率」が一定(ここも仮に10%)だとすると、私の場合は95%の10%で9.5%減少になりますが、Aさんの場合は50%の5%引きとなり、ダメージ少ない。うん、これならわかるw

 ということじゃないかな、という仮説を、長年温め続けているわけですが。

 

 長々と何の話だ?って感じですねw で、バヨの練習の話です。つまり同じ理屈、同じ計算で、すごく弾ける人が1日2日、4日も練習サボっちゃうと、ダメージ大きいけど、私レベルが同じだけの日数サボっても、意外とそうでもないんじゃない?ってことです。

 というわけで満を持してw、4日間サボったあと、今日はもうほとんど治ったので(たまに咳の発作が出るくらい)練習すっか~! いや、念のためもう1日サボるか??? なんて思わないでもなかったですがw、さすがにそれはまずいというか、バヨ鳴らさない生活ってのは、炭酸の抜けたコーラみたい? 私、炭酸飲料苦手で、あのシュワシュワができるだけ弱いほうがありがたい、ってのは置いといてw

 先週の金曜のレッスンは、そういうわけでと先生に断わりを入れましたが、来週(今週)は先生と対面レッスンはまだ遠慮したほうがいいかもだけど、オンラインでできるならやりたいし。

 というわけで、久し振りのスズちゃんを取り出して練習しました。どうだったかというと……うん、やっぱりそんなにひどくなってない(というか元からひどい)、ただし、練習成果の日数が浅い部分はダメダメでした。

 具体的に言うと、サードポジションの音程、スピッカートのボウイング、それらの合わせ技であるマッケイの5番「ピエロの踊り」が、また弾けなくなってた。いや、前も弾けてなかったけど、それでも練習して、ちょっとマシになった!と思ってたのにな……。

 まあ考えてみたら至極当たり前のことなんですけどね。そりゃダメになるのは日の浅いところからだろ、って。ただ、思ったほどには指遣いとかは忘れてなくて、ほっとしました。これも思ったんですが、若い人は上達が早い、その分後退も早い? 年寄りは身につくのが遅い分、ついたら(悪い癖も)なかなか抜けない、ってのもあるかも? これはこれで、苦労するんですがねw

 

 年寄りとか書くとまた誰かさんから苦情が来そうですがw、バヨの世界じゃ私くらいの歳(アラカン)は明らかに年寄りです。こないだもどこかで、5歳児がヴィヴァルディを淡々と、見事な音程で弾きこなしてる動画を見てしまいました。私が習い始めのころにダンナがその手の動画を嫌がらせかッ!?ってくらい送ってきてたんですがw、そのころは、この子らはもう何年も弾いてる、私はまだ習い始めて〇ヶ月だも~ん、と言えてました。けど、5歳児が3歳から習ってたとしても2年、今の私とどっこいどっこいです。いやむしろ私のほうがちょっと長い。何よりも、わずか5歳の子がレッスンを受けてきちんと楽器弾けるようになるまで練習を重ねることが、すごい、すごすぎる*1。私が5歳のころって、何してたっけ……??? 

 その正真正銘バヨ年寄りの私、こないだツイッターで流したんですが、モスキート音についても、バヨ年寄りなんだよなと思いつきました。

 モスキート音というのは名前のとおり、蚊の羽音のようなキーンという音のことで、若い人には高周波数まで聞こえるのが、歳とともに衰えて聞こえなくなるんだそうです。そんな話をネットで知ったのは、もう5年以上前になるかな? そのときのテストでは当時の年齢相応の周波数まで聞こえ、良くも悪くもなしか、と思ったのを覚えてます。

 数日前にその話題の記事が上がってて、また似たような動画が紹介されていたので聞いてみたんですが、こんなのとか。


www.youtube.com

 これは低いほうから始めてますが、高いほうから始まるのもあって、私には最初のほうは何も聞こえないのに、猫たちがわらわらと群がってくるので、ちゃんと鳴ってるんだなあとわかりますw

 で、今回やってみたら、あら? 13000~14000㎐くらいまで聞こえます。実年齢よりちょっと若くなってる?w 嬉しいw

 バヨ弾き始めて、耳元でがんがん鳴る楽器ですから難聴気味のプロも多いとかいうし、私も耳悪くなってるんだろうなあ(音量に関しては悪くなってる=難聴かも)と思ってたんですけどね。

 バヨって、機械で分析するとけっこうな高周波の倍音が出る楽器なんだそうで、それが複雑に絡まり合ってあの音色*2になるわけですが。でも歳とともに高音が聞こえなくなるということは、同じ楽器を弾いても、若い人が弾いてるのと違う音色に聞こえてるんだろうなあ……。

 ちょっと悔しいが、致し方あるまい。逆に、お年寄りの大先生に習ってる若い人たちは、ちゃんと高周波の倍音たっぷりの音色で弾いてても先生には聞こえてなくて、下手くそめ……と思われちゃってる可能性とか、ないんだろうか?w

 こうなってくるともう、認知心理学?とかの分野の話ですね。これはこれで面白いし、すごく興味あるんだけど、そんなところにこだわってる暇があるならバヨ練習しろ!って自分で思うのでw、今日はこの辺で。

*1:この何にでも「すぎる」をつける最近の風潮には賛成しかねますが、ここだけはマジで、すご「すぎる」ので

*2:これ、私は昔も今も「ねいろ」と読むんですが、最近音楽関係者の解説動画などを見ていると、皆さん「おんしょく」と読まれる……。音楽の界隈ではそちらが主流なのでしょうか?