気まぐれエッセイ@メキシコ

不定期に適当な文章をつづっていきます(現在バヨ中心)

鏡を斜め上に設置する

 書きたいことはいっぱいあるんですが、とりあえず今日の話。

 ここ2週間ちょっとくらいかな、音汚ないのが気になって(前からだし、先生にもたまに指摘されてたけど、それ以外の課題が山積みでそれどころじゃないってのが正直なところだった。でも本格的に気になってきたので)、一週間だけ、曲の練習いっさいなしでボウイングだけ! っていう暴挙wをやってみました。

 練習時間、体力的にも限界あるし、曲もやろうと思うとどうしても、毎日ボウイング練習はできても1時間とか。でもそのあとスケールとかもやって、曲もやって、としているうちに、また元のよろよろボウイングに戻ってたりするんだよね……。これでは毎日、元の木阿弥だ……。

 

 ボウイングボウイングと言っても、要は、弦に直角に、まっすぐ(直線上で)動かす。これだけ。これだけなんだけど……。

 

 ちなみに、プロでも人によっては必ずしも直角でないこともあるし、それできれいな音が出ていれば問題はないんだけどね。でも、基本は直角。なぜかと言うと、

1.物理的に弦の振動を妨げず、安定した音が出る

2.弓の動きが最短になるので、速いパッセージでも弾きやすく効率的

 というのが理由かなと私は思ってます。

 でもね、直角かどうか以前に、私の場合まず、弦の上で弓が横滑りするw これ問題外w 不快音の発生源です。でもこれも、突き詰めれば直角になってないのにまっすぐ動かそうとするから、滑るんだよね。

 というわけで、目指せ直角!!

 

 しかし弾いてる自分から見ると、弦に直角になってるかどうかちゃんと見えない。直角にしているつもりでも、鏡や録画で確認すると、意外と歪んでたりする。特に先弓(弓の先っぽのほう)。ここでは腕をけっこう前に突き出して伸ばさないと、直角保てないんだけど、かといって肘をピンピンに伸ばし切ってもいけない。私の場合、腕短いので、弓の先の先まで使わなくていいから、と先生に言われ、ここから先は危険地帯! の印に弓の先のほう(上から5センチくらいのとこ)にピンクの毛糸巻いてますw 毛替えに送ったとき外したんだけど、最近またつけた。やっぱあった方が意識できるし。

 

 だいぶ前(レッスン受け始めるより前)に、日本の先生から、鏡見ながら弾くようにした方がいいと言われて、鏡はいちおう部屋に設置したんだけども、これがけっこう難しい。直に見るよりはわかりやすいけど、G線(左のいちばん太い弦、鏡からは遠いほう)を弾くときなんか、自分の手が邪魔になって弦と弓の接点が見えない。それが見えるようにと体を傾けて練習していた影響で、レッスン始まったころ、体が右に曲がってる、もっと左に重心かけて!とよく注意されましたw 今でもちょっとその傾向残ってるかも。

 それと、鏡だと左右逆になるので、バヨのようにまったく左右対称でない動作の場合、弓が歪んでる!と思っても、直すのに逆に直してしまってよけいに曲がるというw それもあって、だんだん鏡は使わなくなってました。

 

 でもボウイング練習やるぞ!となったら、やっぱ鏡いるよね。録画でもいいんだけど、あとから見てもあまり練習にならない。曲がってるときに、あ、これだと曲がってるのか、このくらいの腕の伸ばし方&位置で直角なんだな、と覚えていかないと。

 そこで思い出したのが、大学でやった実験w また盛大に話ずれますが。

 認知神経学か何かの実験で(あれはドイツの大学だったっけか、日本だったか? 忘れちゃったよ)プリズム眼鏡ってのがあって。眼鏡のレンズがプリズムになってるの。で、数人のグループに一個、プリズム眼鏡が配られ、一人が実験台になってそれを掛ける。私、実験台になりました。左右それぞれの目の前に、あの三角柱のプリズムが(縦に)ぶら下げられるので、世界がぐいっと横に曲がって見えるわけです。

 で、その状態で、目の前にコインか何かを置いて、それを見て、目を閉じてコインの上を指で指す。眼鏡なしだと、まあだいたい正確に指置けます。でもプリズム眼鏡かけてやると、コインの横数センチのとこに指を置いてしまう。お前アホか!?ってくらい、コントみたいに横にずれるw でも、それは当たり前。

 さて、そこから、眼鏡をかけたまま、目を開けたまま、指をコインに下ろす練習を何回かやります。そうすると感覚がつかめる。で、今度は目を閉じてやっても、ちゃんとコインの上に指置けるんですよ。自分でやってみても感動するくらい、脳みそちゃんと仕事してました。周りも、おおお~!って言うくらい見事に。

 その実験を思いだし、バヨの演奏の鏡映像も、脳みそ仕事しろ!!って念じて、じっくりゆっくり見ながら弓を動かし、曲がったら直角に直す、というのをしばらくやったら、まあできるようになりました。めでたしめでたし。

 

 それでまあ、普通に壁にかけた鏡を見ながら練習してたんですが。ちなみに一週間みっちりやったら、少しマシになったかな? 一週間後にはさすがに、曲もやらないと今度は左忘れるので、曲も練習してますが、ボウイング練習は今もけっこう比重置いてやってます。

 で、たまに録画もして、あとからチェック。ボウイング意識して弾いてても曲がってるところは、次の日にそこだけ徹底的にまっすぐになるよう練習するとか。その録画、デジカメをバヨの高さの棚に置いて撮ってるんだけど、ボウイングチェックにはやや難しい。角度がわかりにくかったり、手で隠れちゃったり。

 それで、iPadをテープで棚から斜め下を見下ろす角度に固定して録画したりもしたんだけど、なんかそういうスタンドあるやん?と気が付き、今日お店行って買ってきた。クリップで固定して、ぐねぐね動かせる首がついてるやつね。うん、これならばっちり、弾いてるバヨの弦と弓の接点を真上から録画もできる! ま、今日は録画しなかったんですがねw

 

 ここまでが前置きで(長いw)、タイトルはここから。

 iPad斜めにするなら、鏡もできるんじゃ? 壁にぶら下げてる鏡を、こんなふうに、

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 これ、壁の金具(ハンモック用、メキシコはどの部屋にもたいていこの金具が複数個ついてる)から紐で一本釣りにしていた鏡(縦長)を、横にして右下の角をプラ引き出しの端に引っかけ、左下の角は壁に当ててるだけ。うっかり猫が飛びついたりしたら、がたんと落ちて紐でかろうじてぶら下がるか、壁にぶつかって割れる可能性もあるけど、今のところ猫たち無反応。使わないときは下ろしておくって手もあるか。

 ちょっとね、角度とか苦労しました。私はこの下に立って、バヨ弾かなくてはならない。弓を動かすだけのスペースを確保しつつ、肝心部分が鏡に映るように。ちょいぎりぎりだけど(鏡のちょうど下に当たる部分にもう一個低いプラ引き出しがあったんだけど、それはどかしました)、まあうまく行った。

 手術室っぽくない、これ?w ハンドルでぐい~~っと動かせる天井からの鏡、ああいうのがあればもっといいんだけどねえw

 

 

 でね、これ、もう一個利点があること、使ってみて気付きました。

 実はこないだ、少し離れたところから録画してみたんですよ。それについてもまた書くけど、音がどのくらい違うのかなって。それで気付いたのが、音よりもw 私の姿勢が悪い。バヨを首元に押しつけて、肩と顎で挟んでいるわけですが、必死に支えるあまり? お腹が出て、胸が後ろに反って、頭が前に突き出してる恰好。これ、いかんのとちゃう? そういえば前に、先生に、頭(というか首)はまっすぐ、力入れないでって言われたなあ。

 それに気付いたのがおとといだったか、で、昨日は意識して姿勢を正そうと頑張りましたが、まあ他のことで頭いっぱいになると、たぶんまた元の悪い姿勢になってたよね。

 でも今日、この鏡をやや見上げる感じで弾いてると、その姿勢がね、正しくなってたと思う。顎がやや浮きがちになるので、バヨをしっかりホールドできてないかもですが、たぶん演奏してるときにそんなにがっちり支える必要はないかな*1。肩当て*2は使わないバイオリニストもいるしね(メニューインは使わない派)。

 というわけで、意外なメリットも発見しちゃって、これお薦め❤ まあずーーーっと鏡見ながら練習するわけではないけど、ボウイング練習のあいだ、それなりに見てるわけだから。

 

 しかしね、ボウイングそのものは、まーーーーだまだ課題山積みですw

*1:左手でネックを持ち上げる形になると、バヨの重みがかかって自由度が失われるのでよろしくないとは言われる。でもそこまで重量かかってないし

*2:バヨの裏に取り付けるもので、これがないとバヨを手を使わずに顎だけで支えるのはほぼ無理