気まぐれエッセイ@メキシコ

不定期に適当な文章をつづっていきます(現在バヨ中心)

ヘビ・ア・ラ・カルト(1)

 週に一回と言っても、ぼうっとしてるとあっという間に二週間過ぎてた、とかになりそうだから、一応日曜(こっちの)に更新と決めてみた。先週は、ああどうしよう何書こう……、と平日から気になって、何を書こうか頭絞って、金曜くらいから書き始め、土曜に書き上げ、日曜に推敲してアップ、という模範ブログ主(?)。

 ところが今週はいろいろとアホな話ばっかりだけど昔のネタを思い出して、なーんだ、ちょろいじゃん、と舐めてかかってたら、あっという間に日曜の晩になってるんですけど……。しかも、ネタありすぎてどれにしようかと迷う。迷ってると、どれもたいして面白くないんじゃないの? と思えてくる……。

 しかも、南国ブログはまだ半年は更新できるから、そのままたらたら続けてるし(ネタがない日は堂々と無断欠勤してますが)、でもこっちに来てくれる人たちはほとんどが南国ブログから来てくれるんだろうから、あんまりマイナーな本の話とか書いてもなあ? なんか、どっちつかずで決心つかずふらふら。

 

 んで、やっぱり本の話から始めることになるんだが、昨日まである読書イベントで私は『フランケンシュタイン』を読んでいた。有名すぎてちゃんと読んだことなかったけど、聞きかじりの断片とか、映画*1とかじゃなくて、原作もきちんと読んでおきたいと思って。私が手に入れたのは、新潮文庫、芹澤恵訳。

フランケンシュタイン (新潮文庫)

フランケンシュタイン (新潮文庫)

 

  古典作品らしくかったるいところもあるけど、おおむね読み易い。あらすじは皆さんご存知でしょうから割愛するとして、怪物を作ったヴィクター・フランケンシュタインという人物、作中では高潔で徳が高いらしいんだが。

 デ・ニーロの映画をご覧になったかたはご存知と思いますが、怪物は実は、けっこう頭いいし、感受性も強くて、人間からの愛情に飢えている。それなのに、人間は怪物の見た目のおぞましさだけで、恐れ、怯えて攻撃してくるんだよね……。怪物にとって父親、神にも等しいヴィクターですら、

「あの怪物の魂は、その外見と同様、おぞましい代物なのです。不実で、人を平然と裏切り、悪魔にこそ似つかわしい怨念に充ち満ちているのです。」

 とか言っちゃうし……。そりゃー、怪物は人を殺したりしてるけど、それは自分がどんなに努力しても受け入れてもらえなかった絶望のあげくでしょ。だからヴィクターに、たった一人でいいから自分に伴侶を作ってくれ、そうしたら彼女と二人、もう二度と人間の目に触れない荒野で一生を過ごすと言ってるのに、ヴィクターはそれを信じようとしない。見た目がおぞましいから、内面も同じで、言ってることは嘘に違いないと決めつける。

 私ねー、『ブレードランナー』とかもそうなんだけど*2、人間じゃないものに感情移入しがちで*3。え? 知ってる?w だから、人に嫌われがちな変な生き物とか好きなんです。いいじゃねーかよー、と庇いたくなっちゃう。

 

 なんでかなあ、と考えたら、たぶん自分がヘビ年で、ヘビを知らなかった子供のころ、へえ~ヘビ年か、ヘビってどんな動物? と図鑑を見たら、そのシンプルでスリムで美しい姿に魅了された! なのに、世間一般では悪魔の使いとか言われて、悪い役目ばっかり押しつけられて、嫌われてる……。なんで???

 人並みに大学の受験勉強していたころ、どこの大学だったか忘れたけど生物学の過去問で、こんなのがありました。「A子が山道を歩いていると、ヘビに出くわした。A子は大声を上げて走り出した。そのときのA子の体内における生理的変化について述べよ」。たぶん答えはアドレナリンがどうとか~なんでしょうけどね。私がそのA子なら、大声を上げてヘビに駆け寄ってただろうな。アドレナリンも出たかもしれんが、セロトニンのほうが多かっただろう。でもそう回答したら間違い?

  ヘビが嫌いな人、すみません。でもたいていは、ヘビがなんで嫌いなの? と訊くと、ぬるぬるしてるからとか(してません、すべすべしてます)、手足がないからとか(じゃあ戦争とかで手足失った人*4も嫌いか?)、言われる。要するに、知らないから怖いってことなのかなあ、と大人になってからは思うようになった。

 あと、まあ、生きたままの獲物を飲み込むから残忍だ、ってのは、少しは理解できる。できるけど、ヘビはそういうふうに生まれついた動物で、自分ではそのことをどうしようもない。それに、人間だって動物を食べるために殺してるんだからおんなじよ~、と私は思う。私もお肉大好きだし。

 

 というところでヘビの話を始めるはずだったんですがね……。例によって前置き長くなっちゃった……。ので、本題はまた今度。7日後よりは早く更新するかもしれません。

 今回は、はてなブログの脚注機能ってのを発見して、さっそく使ってみました~♪

 

 

*1:私が見たのは1994年、ロバート・デ・ニーロが怪物のバージョンで、原作にかなり近いとのこと。でも実際読んでみたら映画のほうにも独自の展開とかありましたけどね。

*2:ちなみに最近公開された続編は見てません。見たいような、見たくないような……

*3:もちろん、デッカードにじゃないですよ、ロイですよ。あの死にざまの美しく哀しいことよ……

*4:『ジョニーは戦場へ行った』ってあるよね