気まぐれエッセイ@メキシコ

不定期に適当な文章をつづっていきます(現在バヨ中心)

新曲、ハチャトゥリアンのノクターン

 先週のレッスンで、先生が、今やってるのはテンポの速いのばっかりだから、もっとゆったり系の曲も入れましょうね(たぶんビブラートやG線上のアリアでさんざん教え込んだ(はずの)表現なんかも忘れないように)、楽譜送るわね、と言ってたんです。で、金曜は隣町の病院に行く用事があったので、練習はできないし、楽譜があれば往復の車のなかや病院の待ち時間に譜読みできるかなあ、と思ってたんですが、先生からは何も来ず。まあ、今まで何度も、次はあれやりましょうこれやりましょうと言ってはすっぽかされたことがあったので、今回もそんなもんかな、とあまり気にしてませんでした。すでに今抱えてる3曲でもやることはまだまだありますしね。

 ところが日曜の晩7時ごろ、ふとスマホを見ると先生からのメッセージが。また、レッスンキャンセルとかか!?と思いましたが、違った、楽譜でした。6時ごろに送ってくれてたのに、気付いてなかった。日曜の晩、いつもプリントアウトを頼む近所のお店は閉まってます*1。どうしようかなあ、と悩んでたら、ダンナが車出してくれて、日曜でもやってるオフィスデポまで。無事にプリントアウトできました。

 曲は、ハチャトゥリアン組曲「仮面舞踏会」の2曲目のノクターンハチャトゥリアンといえば「剣の舞」とその大元の「ガイーヌ」くらいしか知らない……(もしかしたら組曲1曲目の「ワルツ」はCDで持ってるかも?)。「仮面舞踏会」といえば私にはヴェルディだしな~。ノクターンYouTubeで検索したら、いっぱいありました。組曲全曲のも、ノクターンだけのも。

 まあゆったりだし、楽譜を見ても、けっこうな高音があってハイポジ使うな~という以外は、そんなに難しそうではない……たぶん。とりあえず、五線の上に補助線4本とかついてる音符だけドレミを確認して(もう晩だからさすがに楽器鳴らすのは憚られたし)、あとは演奏を20種類以上も聞いてみました。演奏のパターンは大きく分けて3種類。

  1. バヨのソリストとピアノのデュオ
  2. バヨのソリストとオケの合奏
  3. オケのコンマスソリストをやってるオケ演奏

ですね。変わり種としてはクラリネットとチェロとピアノとなんかの室内楽アンサンブルみたいなのもありました。ピアノソロってのもあったかな? 私はバヨだけ探して聞いたので、その辺は聞いてませんが。

 そして演奏もまたそれぞれ。ねっとり情感たっぷりの演奏もあれば、あっさり速めに流す演奏もあり。20数種類聞いたなかで、私がいちばんいいなと思ったのは、Neeme Järvi*2 指揮、Scottish National Orchestra*3の演奏でした。ソリストの名前は書いてなかったので、たぶんコンマスがソロを弾いてるパターンだと思いますが、音響効果もあるんでしょうが、すっきりと空気が澄みきった夜の雰囲気がすごく出てる、気がする。組曲としてアップされてて、ノクターンだけではないので、切り取ってついでに私のイメージの画像(これは私のオリジナル写真、加工したけど)をつけて、アップし直しました(オリジナル動画も演奏ではなく静止画のみ)。YouTube著作権チェックには、「著作権者はこのコンテンツのYouTubeでの使用を許可しています」とのことで、侵害にはならないそうで、ほっ。


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 ちょうど昨日は満月で、楽譜もらって早く少しでも譜読みしとかなきゃ、と焦りながら行ったワンコ散歩で、低く出ていた月がすごいオレンジ色で、ノクターンやり始めるのにステキな一致、と思って写真撮ったんですが、その写真を合わせると、なんか暑苦しいw それで、もっと前に撮った満月写真を、さらに青っぽく加工して合わせました。

 もうひとつ、わりとねっとり系の演奏も貼っておきます。もっとねっとりのもあった気がするけど、音質や画質がある程度よくないとお薦めできないし。それと、こちらはピアノとのデュオですが、演奏者の動画なので、実際の演奏や表情も見られるのが良い。


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 おじさんも、なかなかイケメンだしw

 

 さて、そんな感じでとりあえずどんな曲かというのだけ頭に入れて(本当はもう少し楽譜から指遣いを考えたりもしたんですが、下手なことするより先生にお任せしようとw)、今朝のレッスンに行きました。

 今日こそは、うちの古いスピーカーを持っていって、先生の義母さん宅ではクーラーの部屋に通してもらって、あー楽ちん! 今日は新曲に時間取るから基礎練なしで行きましょうと言われて、でも先週のレッスンでテトラコルドの6ポジで人差し指を置いたままに、できないって言ったけど、家に帰ってじっくり取り組んでみたらできないこともない、かな?だったので、それだけ見てもらい(手の形や肘の入れ方をだいぶ変えたので)、それからすぐにエルフをピアノ伴奏に合わせて弾いて、ソティエだいぶできてるけど、弓を押しつけすぎて弦の振動を殺してる、との指摘をもらって、そこ改善するよう頑張って(まだ左の指遣いがうまく行かないところ多々ありでそちらに気を取られて右手がつい力んじゃうのはわかってるんです)、それからハチャトゥリアンです。

 まずは先生が私のスズちゃんで弾きながらポジションと指遣いを考えてくれて、私がそれを楽譜に書き込む係り。上のリンクのイケメンおじさまなんかは、最初のフレーズのわりと最初のほうからポジション上げていってますが、

 この赤丸で囲んだ「ミ」なんてね、mpのおかげであること気付かずに過ぎそうですが(でも小節に休符すらないから、???ってなるw)、その一つ前の一オクターブ下の「ミ」からどう取るか? ここを、先生がやって見せてくれたんですが、(先生には見せてないけど、上のおじさまみたいに)早めにポジション上げていって最後のミに行くと、そんなにぶわっと盛り上げる感じにならないけど、ファーストポジからがっと上がると、ジェットコースター並み(という表現は先生は使いませんでしたがw、聞いてた私の印象ね)。どちらにするかは好み次第、解釈次第

 とはいえ、私にはポジチェンは少なければ少ないほうがいいので、ジェットコースターでw でも逆に、一発で正しい音を取らなきゃいけないので難しいかも? やってみないとわかりませんが。

 そんな感じで、一通りポジションと指を決めて書き込んで、最後に先生が通して弾いてみると言うので、それを録画させてもらいました。あとでわからなくなったときに、どこでポジチェンしてるとか、どの指使ってるとか、見ればわかるように。それと、私のスズちゃんでどのくらいいい音が出るかの録音もしておきたいな、と前からひそかに思っていたのですよね。まあ私も最近はだいぶマシな音が出るようになったとは思ってますが、やっぱ先生が弾くと、スズちゃんのご機嫌の度合いが違う気がするw 

 

 何とか最後までポジションと指を書き込んで、私も少し弾いてみました。先生が横で、次どの指でとか、もうちょっと上とか言ってくれると何とか弾けるけど、まずそもそもどの指でどこを押さえればいいのか、をじっくり読み取らねばなりません。来週までにできるかなあ? 頑張るしかないですね!

 

 レッスン終わってから、先生に、学校に通うかどうか決めた?と訊かれました。そうそう、朝送ってくれたダンナも、車のなかで同じこと言ってたw ダンナは、学校に毎日通うというのだけ聞いて、毎日先生からバヨレッスンを受けると思ったらしいです。そうじゃなくてソルフェとかピアノとか理論とかいろいろあるし、試験もあるんだよ、と言うと、ああ~そういうことか、と私が迷ってることにちょっと納得してました。

 で、先生にも訊かれて、うーん、やっぱりちょっと時間的に難しいかもと思ってます、と言うと、時間割がうまく噛みあうと、週に二日だけとかにクラスが集中して、来なくていい日ができたりもするんだけど、そこは運次第なのよねえ、とのこと。興味あるクラスだけ参加するってのは? と訊いてみましたが、やはり修業証明を出す関係から、それはできないらしい。ま、私は証明書もいらないですけど、やはりそこまで我がまま言うのもね。

 そこから、前の校長は学校を潰そうとしているとしか思えず、いろんな部門を縮小していって、いつ学校がなくなるかと思ってたけど、今の新しい校長はしっかり立て直して、先生も生徒もまじめに取り組むよう推奨してるのよね、という話になり、だからもう長いことやってなかったリサイタルとかコンサートも復活してきてて、でもみんなバラバラになっちゃってるから、時間や場所を確保するのが大変で、と。そういえば私がレッスン終わって片付けてるあいだに、先生、来たメッセージに音声で返信を送ってたんですが、聞くともなく耳に入ってきた感じでは、そんな話してたな~。

 で、そのリサイタルやコンサートって一般公開してるのもあるんじゃ? だったらそれ聞きにいくだけでもいいかも? と思いつきました。訊いてみると、今月の14日って言ったかな?にもコンサートする予定らしく。へえ~! 

 昔、文化会館でバヨをちょっと習ってたころは、そのときの先生がそういう情報をがんがんくれる人で、しかも誘ってくれるので、けっこう行ってました。でも当時は、私もまだドイツから来て間もなくて、二つの点でそういうコンサートに不満が大きかった……。

 まずひとつは、コンサートの前置きのおしゃべりが長いってこと。町が招待して来てもらった音楽家の、履歴や受賞経歴などが延々と続き、それから招聘に当たって町長やら校長やら偉い人への感謝の言葉が長々と続き、次にはその偉い人たちが出てきて演説し……いったいいつ音楽始まるんだ!?って感じ。曲と曲の合間にさえも、この手の演説が入ってきたりするし。

 もうひとつは、まあこんな田舎町の劇場とも言えない程度のホールでやるようなコンサートだからしょうがないんだけど、聴衆が子供だけじゃなく大人もうるさいこと。おしゃべりするわ、スマホはがんがん鳴るわ、鳴るだけじゃなくてその場で電話に出てそのまましゃべってたりもするし。子供たちも音楽に早々に飽きたら、奇声を上げながら走り回っても、誰も注意したり連れ出したりしないしねえ。まあ今ならそれもメキシコ人の大らかさか、と諦める(かもしれない)ところですが、当時は何しろドイツの慣習にまだ染まったままでしたから、信じられない気持ちでいっぱいでした。

 でも当時は「音楽が聴きたくて」行ってたわけですが、今は音楽ならネットでいくらでも聴けるので、足を運ぶ目的は、まず生の音、それから演奏してる姿とかですね(それもネット動画である程度は見られるけど)。下手くそでもいいんです(失礼!)。むしろそのほうが親近感持てるしw

 コロナで学校などがオンラインのみだったころに、学期末の実技試験の動画がFBにアップされてたことがありました。先生がコメントしたかシェアしたかで、私のタイムラインにも出てきて、へえーと思って見てみたら、もちろんうまい子はめっちゃうまくて何の参考にもならないwって感じなんですが(すごいなとは思うけど)、私と同じくらいとか、もうちょいうまいとか、逆に私よりバヨ歴短そうな子とかだと、あー私もこれ前はやって注意されてたなーとか、そうそうこれこれ私も未だにできないんだよね、とか、うわ、この子はちゃんとできてるやん!とか、そういうのが楽しかったのですよね。それ見ながら、あーこの子たちと一緒に練習したい、とは思いましたw 年齢的にさすがにそれは無理っぽかったですけど。

 だからまあ、プロのコンサートでもいいけど、ガッコのイベント的なリサイタルとかが一般も聞きに行けるのであれば、行ってみたいなと思います。動画も、遠慮なくじろじろ見られるし、繰り返し見られるって点では便利なんですけどねw

 

 今日の午後は、バヨは触らないで、先生の動画と楽譜を突き合わせて、ポジションと指番号の確認に費やしました。明日からせっせと弾いていきます。どうなることやら……。これまでの曲はネットで探せば、ピアノ伴奏もそれなりに見つかりましたが、このノクターンは練習曲という位置づけではないからか、そういうのは見つかりませんでした。

 そういえばレッスン前日の夜に楽譜送ってくるとか、私が先走って勝手に練習しないようにと先生が考えたのかな、と深読みしてましたが、今日のレッスンで先生が言うには、楽譜がなかなか見つからなくて、先生が持ってたのも出てこなくて、もしかしたらキューバの家に置きっぱなしにしちゃったのかも、で、探し疲れて忘れかけてて、昨日ようやく見つけたからぎりぎりになっちゃってごめんね~、とのこと。いえいえ、別にこれで来月のコンクールに出ようとかってわけでもなしw、ノープロブレムです。

 さて、明日からの音取りが楽しみでもあり、ドキドキでもあります。

 

 ぜんぜんドキドキしてないカップル。

 そういえば前回のワンコの、お出迎えアクセサリー的ぬいぐるみの話ですが、ワンコがまだ小さいころに、ダンナが帰宅するときに吠えてうるさいからと、ほら、これ持って!と私がぬいぐるみをくわえさせたことがあったような気がしてきました。そしたら吠えられなくて静かになるでしょw ウォフ、ウォフ、とぬいぐるみくわえたまま吠えることもありますが、そんなに大きな声にはならないしねw

*1:プリンタ、前はうちにあったんだけど、インク高いし、少し使わないで放置すると壊れるし……。そんなに使用頻度高くないなら、お店でやるほうがいいよねと思って、もう長年プリンタは買ってません

*2:日本語表記はネーメ・ヤルヴィもしくはイェルヴィ、らしいです。エストニア

*3:ロイヤル・スコティッシュ管弦楽団、でいいのかな?